NHKブックス創刊60周年特集:名著復刊や書店フェアで教養を再発見
NHK出版の名選書レーベル「NHKブックス」が、今年創刊から60年を迎えました。このシリーズは、幅広い分野から1300近いタイトルを出版し、多くの読者に支持されてきました。これは「第一線の研究者が、一般の人々のための教養書を書く」という方針の下で実現されてきました。一般読者向けに提供される優れた知識は、今もなお多くの人に愛されています。
NHKブックスの魅力とは?
1964年に放送番組の書籍化としてスタートした「NHKブックス」は、哲学や歴史、文学、さらには経済や数学など多くの分野をカバーしています。現在では、放送から独立した出版スタイルが主流ですが、学術的な内容に関しては、専門家からも高い評価を得ています。
名著復刊企画
記念の2023年、特に注目されるのが名著の復刊企画です。第1弾として、以下の3冊がリニューアルされました。
1.
『哲学と科学[改版]』 澤瀉久敬著
2023年9月25日発売、定価1,650円(税込)。日本の哲学を深く探求した澤瀉久敬が、科学と哲学の交差点を明確に示す名著であり、読者に深い理解を与えることを目指しています。
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2.
『数学の思想[改版]』 村田全・茂木勇著
2023年9月25日発売、定価1,980円(税込)。数学の成り立ちを歴史的視点から紐解き、「教養としての数学」を簡潔に解説します。JAXAの津田雄一の新規解説も追加されており、さらなる理解が得られます。
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3.
『新版 集中講義! アメリカ現代思想リベラリズムはどこへ行くのか』 仲正昌樹著
2023年9月25日発売、定価1,980円(税込)。アメリカの現代思想を分かりやすく解説し、政治哲学における重要な著作として位置付けられています。
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さらに、2024年の10月には新たに『意味の世界[改版]』や、『哲学者たちのワンダーランド[改版]』の刊行も予定されています。
NHKブックスの特設ウェブサイトオープン
60周年を記念して、NHKブックスの特設ウェブサイトがオープンしました。サイトでは全点をジャンル別、年代別に検索でき、読者が自分にぴったりの一冊を容易に見つけられる工夫がされています。また、過去の発行部数ランキングや人気商品を紹介する情報も充実しているため、読者にとっては非常に便利なツールとなっています。
書店フェアで名作を再発見
NHKブックスの60年の歴史を振り返りながら、書店フェアも実施されます。2023年9月下旬から始まるこのフェアでは、中村元の『原始仏教』や、司馬遼太郎の『「昭和」という国家』などのロングセラー作品が展示され、訪れる人々に時代を象徴する名作を再発見する機会が提供されます。
この60周年の節目を機に、NHKブックスの豊かな世界に触れ、知識の泉を再編集してみてはいかがでしょうか。読者にとって新たな発見の場となること間違いなしです。