未熟児網膜症治療薬FLQ-101の開発に向けた新たな一歩
株式会社フェリクス(福岡県久留米市)が、未熟児網膜症(ROP)の治療薬であるFLQ-101の臨床開発を加速させるため、総額12.5億円の資金を調達しました。この資金調達は、米国の主要製薬会社や日本国内の投資家からの支援を受けて実現しました。
未熟児網膜症とは、そしてFLQ-101の重要性
未熟児網膜症は、特に早産児に発生する疾病であり、小児失明の主な原因とされています。現状、未熟児網膜症の治療には多くの未解決のニーズがあり、この問題に対処することは非常に重要です。FLQ-101は、九州大学の創薬プラットフォームから発見された低分子化合物であり、炎症や異常な新生血管の発生を抑制する静脈経口製剤として設計されています。
FLQ-101は第1b/2相試験として、2025年夏に米国での臨床試験を開始する予定です。さらに、米国食品医薬品局(FDA)から2024年にファストトラックおよびオーファンドラッグとしての指定を受けることが期待されています。これにより、FLQ-101は新生児ケアにおいて必要とされる医療ニーズに応える有望な薬剤とされています。
企業の展望と資金調達の意義
フェリクスの代表取締役國信健一郎氏は、今回の資金調達がFLQ-101の初回ヒト臨床試験の推進に繋がると確信していると述べています。また、米国の製薬企業からの信頼を受けて、国内外の投資家の協力を仰げたことを大変嬉しく思っていると語っています。
同社は、調達した資金を用いて米国での事業展開、臨床開発チームの拡大、さらには次世代パイプラインである加齢黄斑変性治療薬候補FLQ-105の開発にも活用する予定です。これにより、同社が目指す新薬の迅速な実用化に向けた道筋が明確になっています。
地域創薬の未来を切り開く
株式会社フェリクスは、内閣府から認定された「福岡バイオコミュニティ」の一員として活動しており、地域の創薬モメンタムを高めることを目指しています。米国ボストンからの投資を福岡へ誘致することで、地域の医療産業を盛り上げたいという強い意志を抱いています。
まとめ
未熟児網膜症治療薬FLQ-101の開発は、ただの医薬品の開発にとどまらず、地域活性化や医療の質向上を目指す重要なプロジェクトです。今後の展開から目が離せません。日本のバイオ医薬品産業のさらなる成長に期待が寄せられています!
詳しくは
公式サイトをご覧ください。