AXIS誌の新たな挑戦
2023年、タイププロジェクト株式会社から新たに提供されたフォント「AXIS FF ProN T」が、雑誌AXISの2023年10月号(vol.230)から使用開始されました。この新しいフォントは、AXIS誌がこれまで採用してきたAXIS Fontの改良版であり、読者により良い視認性と可読性を提供することを目指しています。
AXIS誌は2001年に創刊されて以来、デザインとアートをテーマにした情報発信を行っています。特に、フォントの選定はその誌面の印象を大きく左右するため、適切なフォントの選択は欠かせません。今回の改良にあたっては、版型の縮小に伴い、フォントサイズも見直され、従来のフォント「AXIS Font」では細く見えたり、逆に太くなり過ぎたりする問題が生じました。そこで、タイププロジェクトはその中間となるウエイト「AXIS FF ProN T」を開発し、誌面のバランスを整えています。
特別仕様のデザイン
「AXIS FF ProN T」には、欧文の他にスモールキャップス、オールドスタイル数字、プロポーショナルライニング数字が含まれている特別仕様が施されています。これにより、雑誌のデザイン表現がさらに広がり、視認性の向上にも寄与しています。AXIS誌のアートディレクター、新田裕樹氏は、このフォントの開発について「視認性や可読性を重視し、多くのテストを重ねた」と説明し、その成果が実際に誌面で活かされていることを強調しています。
フォントの進化と企業の姿勢
タイププロジェクトの代表取締役、鈴木功は、「AXIS Fontとの関係が深いAXIS誌にとって、最適なフォントを提供できたことを嬉しく思います」と語るように、部数を重ねていく中でフォントが持つ影響力を実感しています。さらに、企業のメッセージを効果的に伝えるためのフォントによるブランディングも手掛けており、フィットフォント技術を活用したカスタマイズが行われています。これにより、企業イメージにぴったりなオリジナルフォントの提供が可能となっています。
タイププロジェクトの未来
今後も、タイププロジェクトではブランドや都市のアイデンティティ確立を目指し、さまざまなフォントを開発していく意向を示しています。彼らの提供するフォントは、ただの文字表現に留まらず、企業の顔としての役割をも果たすのです。フィットフォントサービスはさらに進化を続け、国内外を問わず多くの企業に納品されることでしょう。
AXIS誌の新たなフォント「AXIS FF ProN T」は、 美しいデザインと視認性の両方を兼ね備えた、現代のニーズに応えるものとして注目されています。今後のAXIS誌の展開にも期待が高まります。