島根県美郷町で自動運転レベル4の通信システム検証がスタート

島根県美郷町における自動運転レベル4の実証実験

島根県美郷町において、NTT西日本株式会社、NTTビジネスソリューションズ株式会社、そして株式会社マクニカの3社から成るコンソーシアムがスタートしています。本事業は、総務省の「地域社会DX推進パッケージ事業」に採択され、美郷町における安全かつ効率的なレベル4自動運転の実現に向けて重要なステップとなります。

1. 計画の背景と目的

このプロジェクトは、2020年12月に締結した美郷町とNTT西日本の連携協定に基づいて展開されており、地域社会のさまざまな課題に対してICTを活用し、解決を図ることを目的としております。特に、美郷町における運転手の高齢化や担い手不足が目立つ中、自動運転技術が持つポテンシャルに注目が集まっています。

2. 事業の概要

本事業では、通信環境の確保が難しいエリアに注目し、中・長距離でのWi-Fi規格や低軌道衛星通信サービスを駆使して、簡易的かつ効率的に通信インフラを整備します。具体的には、レベル4自動運転に必要な通信システム要件を整備し、その有効性を実証する実験を行います。

実施期間

- 事業期間：2025年5月23日から2026年1月30日まで
- 実証期間：

1. 粕渕ルート：2025年12月16日から22日
2. 比之宮ルート：2026年1月22日から28日

ルート情報

- 粕渕ルート：美郷町役場が位置する石見銀山街道（約2.7km）
- 比之宮ルート：県道の一部で、セルラー回線が圏外となる場所を通る（約3.6km）

使用車両

- 自動運転EVバス車両EVO（Navya Mobility社製）を予定

3. 役割分担

このプロジェクトでは、各社の特性を活かした役割分担が行われます。

- NTT西日本：実証運行の管理や進捗管理、行政への対応を担当。
- NTT BS：リスク評価や自動運転用マップの作成、遠隔監視システムの構築を担当。
- マクニカ：自動運転EVバスおよび管理システムの提供を行います。

4. 今後の展開

本事業は、自動運転技術の社会実装を進めるため、得られた知見をもとに、中山間地域における通信環境の整備や通信品質の向上を目指します。また、この実証実験を成功させることで、他の自治体でも同様の課題解決へとつなげていくことが期待されています。

このプロジェクトは、地域社会における新しい交通手段の実現に向けた大きな一歩です。今後の展開に対する期待が高まっている中、美郷町に訪れる方々にも注目です。

【本件に関するお問い合わせ先】
NTT西日本株式会社島根支店事業推進室
TEL：0852-67-2008

※本情報は、発表日時点のものです。改訂される場合があるため、ご注意ください。