富山湾での深海研究プロジェクト成果発表会
2025年2月1日、富山県射水市の日本海交流センターで、一般社団法人とやまミライラボが主催する「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin富山湾」の成果発表会が開催されました。このイベントは、次世代へ美しい海を引き継ぐため、海を介して人と人がつながることを目的にした取り組みの一環として行われました。参加者は小学5年生から中学2年生までの9名の子どもたちです。
8ヶ月間の学びの集大成
このプロジェクトは、2024年6月にスタートし、富山湾の地形の学習、練習船を利用したフィールドワーク、深海魚の解剖、さらには駿河湾への遠征と多彩なプログラムを通じて、深海の学びを深めてきました。特に11月からは、各自が興味を持つテーマについて専門家からの個別授業を受け、その内容を基に自身なりにまとめた研究発表資料の作成に取り組みました。
当日の発表会では、研究テーマに応じた多様な発表が展開され、審査員には日本財団海洋事業部の中嶋竜生部長や各社代表者が名を連ねました。審査基準は、研究心やさかなへの愛、アイディア、そしてプレゼンテーション技術など多岐にわたり、審査員たちは子どもたちの情熱に感心しきりでした。
独創的な研究テーマ
発表会では、キッズたちが深海に関するさまざまなテーマを取り上げました。例えば、海洋深層水や発光生物、さらには毒を持つ海洋生物との関連性まで。中には、自作の絵本や粘土細工、独自のラーメンを制作して発表するといった創造的なアプローチを試みる子どもたちもおり、会場には感嘆や笑いが溢れていました。
賞の授与と子どもたちの感想
発表の結果、さまざまな賞が授与されました。「アイディア豊富賞」には、富山湾の地形と深海生物を題材にした加古理裕さんが選ばれました。また、「さかな愛賞」には宮城華さんが取った水槽の制作が評価され、「海と日本プロジェクト賞」には坂本六花さんの絵本が選ばれました。最も優れた研究には「深海研究スーパーキッズ大賞」が授与され、中西瑠煌斗さんが自らの取り組みを基に受賞しました。
発表を終えたキッズたちは、学んだことがプレゼンテーションに活かせた喜びや、自身の成長を実感した声を寄せました。特に他の参加者から新たなアイディアを得て、これからも研究を続けたいという意欲のある言葉が印象的です。
プロジェクトの意義
「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin富山湾」は、次世代の海洋専門リーダーを育成することを目指しています。参加者たちは、深海に関連するさまざまな分野の専門家による講座を受け、自身のテーマについての深い研究を進めています。その成果を形にする過程で、子どもたちの学びと成長が促されているのです。
団体概要
一般社団法人とやまミライラボは、富山の豊かな海を未来に残すための活動や子どもを中心とした海洋教育を推進しています。詳しい情報は【こちら】(https://www.bbt.co.jp/toyama-mirailabo/zaimu/)をご覧ください。また、日本財団の「海と日本プロジェクト」についても、子どもたちが海を未来に引き継ぐ重要性を再認識する活動を行っており、詳細は【こちら】(https://uminohi.jp/)でご確認いただけます。