橋本組、女性比率26%達成
株式会社橋本組(静岡県焼津市)は、自社の女性活躍推進の取り組みとして、国が定めた「えるぼし認定」の最上位ステータスである認定段階3を取得しました。この成果は、建設業界において特に難易度が高い評価項目についてすべての基準を満たした企業のみが得られる栄誉です。
えるぼし認定とは?
「えるぼし認定」は、企業の採用、就業継続、労働時間、管理職比率、多様なキャリアコースという5つの観点から、女性の労働環境を多角的に評価する制度です。建設業界では長時間の労働や厳しい現場環境が影響し、女性の雇用継続や役職割合が低迷しているため、この認定を取得することは至難の業と言えます。
建設業界における課題意識
建設業界は慢性的な人手不足が深刻で、特に女性の職場定着が課題です。橋本組でも過去には「建設業だから無理だ」との声が多くありました。しかし、最近ではその意識に変化が生まれ、企業文化が前向きな方向に変わりつつあります。
働き方の革新
橋本組は制度を単に整えるのではなく「実際に機能するシステム」を作ることに焦点を当てました。そして、短時間勤務制度や在宅勤務、遠隔地勤務といったフレキシブルな働き方の導入を進めました。さらに業務の分配や引き継ぎ方法を見直し、特定の社員に負担が集中しない仕組みを構築しました。
本社内にはキッズルームも設けられ、子連れ出社を可能にするなど、育児と仕事を両立できる環境を整えています。タブレットを使ったコミュニケーションが日常の風景になり、現場でも活躍する女性技術者が増加しています。
数字が語る成果
現在、橋本組の社員のなかで女性比率は26%に達し、約230名のうち60名が女性社員です。技術部門にも多くの女性が進出しており、彼女たちが工務や設計、技術支援などの重要な職務に従事しています。また、女性管理職の比率も15.4%で、業界平均を大きく上回っています。育児休業後の復帰率は100%を継続しており、働きやすい環境が確立されています。
実績と文化づくり
総務部門エグゼクティブの橋本節子は「制度は作って終わりではなく、現場に根づくまで粘り強く向き合うことが重要」と強調しています。以前の「建設業だから難しい」という思考から、現在は「橋本組ならできる」と考える社員が増え、実際の行動につながっています。このような文化は、企業の成長にとって不可欠です。
将来の展望
今後も橋本組は、ライフステージに左右されず働き続けられる環境づくりを推進します。女性の活躍を促進し、建設業界の人材確保と定着を新しいモデルとすべく、取り組みを深化させる方針です。
a## 橋本組について