ZOZO研究所が優秀な研究成果を発表
株式会社ZOZO NEXTの研究開発組織であるZOZO研究所が、最新の研究成果を発表し、国内における理論機械学習の最高峰である「第27回情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2024)」において、優秀プレゼンテーション賞を受賞しました。この画期的な研究「引力と斥力を制御可能なべき集合上の分布族」は、ファッションECサイト「ZOZOTOWN」にも応用できる内容となっています。
研究の背景
近年、ECサイトにおいては商品の推薦システムが重要な役割を宿しています。特に、ユーザーに対して過去の購買履歴に基づく商品を提案する「引力」と、新たな体験を提供するための異なるジャンルの商品の提案「斥力」の両立が求められています。この研究は、ユーザーにとって魅力的な体験を提供するための新たなアプローチを模索するものです。
研究内容
本研究では、「離散カーネル点過程 (Discrete Kernel Point Process: DKPP)」という高度な確率モデルを導入しました。このモデルは、引力と斥力を調整しながら、最適な商品集合を生成する機能を持っています。具体的には、現在カートに入っている商品を考慮し、それに基づいて引力的または斥力的な商品を選出することができるのです。このようなシステムは、ただ単に商品を推薦するだけでなく、実際の購買行動に基づく精緻な提案が可能です。
また、本研究の成果は単に推薦システムの向上にとどまらず、実験計画や確率的最適化など、広範囲に渡る機械学習の分野にも適用出来る可能性があります。
今後の展望
ファッションを数値化する技術は、ZOZO研究所のミッションの一部であり、集合データの理解はその中で特に重要です。しかし、集合データに対する機械学習の扱いは未熟な部分も多く、今後の研究成長が期待されています。ZOZO研究所では、理論研究だけでなく応用研究も進めており、さらなるプロダクトの向上とサービスの進化に繋げていく考えです。
ZOZO研究所の紹介
ZOZO研究所は、「ファッションを数値化する」という明確なビジョンを持ち、ファッションに関連する膨大なデータを基にした研究を行っています。このような研究は、ファッション業界の未来を変革する可能性を秘めていると言えるでしょう。
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