環境に配慮した非接触ICカードの新しい潮流

背景と目的

日本において、環境問題はますます重要なテーマとなっています。特にプラスチックの使用削減や脱炭素社会の実現といった取り組みが求められ、政府や企業はその実現に向けてさまざまな努力を続けています。この流れの中で、昌栄印刷は長い間プラスチックカードの提供を行ってきましたが、環境負荷を軽減する必要性が高まり、その解決策としてリサイクルPET混抄紙材を使用した非接触ICカードの開発に歩を進めました。

PET混抄紙材の特性

新たに開発されたICカードは、PET繊維と紙パルプを組み合わせた非PVC素材で作られています。カードの約10%には紙パルプが含まれ、これにより環境に優しい特性を実現しました。例えば、200万枚のカードを製造する際には約1トンのプラスチックを削減することが可能となります。これは、約120万本のストローや20万枚のレジ袋に相当する量です。

環境循環への貢献

更に、企業が廃棄する紙材をリサイクルして使用することも可能で、資源の循環利用を促進します。これにより、企業の廃材を有効活用することができ、環境に対する配慮が高まります。環境負荷を軽減しつつ、質の高い製品を提供するという双方向性が昌栄印刷の強みです。

柔軟な加工特性

PET混抄紙のもう一つの特性として、熱収縮による寸法変化が非常に小さいことが挙げられます。この特性により、カード製造の際に内蔵されるデバイスの形状がカード表面に影響を与えることなく、フラットな仕上がりを保つことができます。これは、製造工程において非常に重要な qualidade の一つで、製品の信頼性を向上させる要因となります。

多様な用途

開発された非接触ICカードは、指紋認証等の高機能デバイスを搭載したものや、国際ブランドカード（コンビカード）として利用されます。さまざまなニーズに応じた高機能化が求められる中で、環境への配慮を両立するこの製品は、幅広い業界での採用が期待されています。

目指す未来

昌栄印刷は、クレジットカード会社を筆頭に、各業界への採用を目指します。そして、環境循環や脱炭素に資する社会の実現に貢献していく所存です。これからの時代、企業としての責任を果たし、持続可能な社会に向けて歩んでいく決意を新たにしています。

私たちの開発した非接触ICカードは、ただのカードではなく、未来を担う一歩です。環境に優しい製品が求められるこの時代に、昌栄印刷は新たな価値を提供し続けていきます。