急増するフィッシングサイト、GMOクリック証券や国勢調査に要注意!

9月度のネット詐欺リポートが公開され、GMOクリック証券を狙ったフィッシングサイトが急増していることが明らかになりました。特に、この月はGMOクリック証券がフィッシングサイトのランキングで堂々の1位を獲得しています。一方で、これまで多くの報告が寄せられていた大和証券、野村証券、SBI証券のフィッシングサイトは減少傾向にあり、攻撃者たちが新たなターゲットに目を向けていることが分かります。

国勢調査や宝くじも新たなフィッシングの標的に

9月末から開始された国勢調査を悪用したフィッシングサイトも確認されています。この詐欺は、「未回答だと罰則がある」といった偽の不安を煽る内容で、ユーザーを偽ログインページに誘導し、個人情報を狙っています。また、ハロウィンジャンボ宝くじに便乗したフィッシングサイトも登場し、季節感を利用した手口が目立っています。このような詐欺行為は、特に脆弱なユーザーに危険な影響を及ぼす可能性があります。

マネックス証券やNHKの詐欺も増加

9月末から10月にかけては、マネックス証券のフィッシングサイトも急増。前月から4倍以上の増加が見られ、NHK関連のサイトも同様に増えているようです。特に、「NHKプラス」の利用に関する詐欺が多く、これから登場するであろう新サービス「NHK ONE」を装ったフィッシングサイトにも注意が必要です。

フィッシングサイトブランドランキング

フィッシングによる攻撃の傾向を見ると、9月度はGMOクリック証券が1位となりました。証券系フィッシングサイトの全体数は減少していますが、新たに三菱UFJ・モルガンスタンレー証券やマネックス証券などがランクインしています。特に、銀行カテゴリーでは前月比10ポイント増となっており、GMOあおぞらネット銀行が増加の要因とされています。クレジットカード業界でも、三井住友カードを装うサイトが増え、構成比が上昇しています。

詐欺被害防止のためのポイント

フィッシング詐欺から身を守るためのポイントを押さえておくことも重要です。まず、メールやSMSで送られてくるURLが本物かどうか確認すること。怪しいと思った場合には、登録済みのブックマークや検索エンジンで公式サイトにアクセスしましょう。個人情報を入力するようなメールやSMSについては、必ず正規のサイトを確認してください。

さらに、同じログインIDやパスワードを複数のサイトに使いまわすことを避け、各サービスごとに情報を分けることが被害防止につながります。最後に、最新のセキュリティソフトを導入し、不審なサイトへのアクセスに注意喚起を行ってもらうことが重要です。

森達哉教授の見解

今回のリポートでは、早稲田大学の森達哉教授がコメントを寄せています。彼によると、GMOクリック証券が急激に台頭したことで、特に証券業界におけるフィッシングサイトの攻撃パターンが変わりつつあるようです。また、国勢調査やハロウィンジャンボといった公共のイベントがフィッシングを助長しているとの指摘もなされています。

詐欺対策は小さな習慣から

日々の対策の積み重ねが最終的に大きな効果を生むことを忘れずに、常に警戒を怠らないようにしましょう。例えば、「未払い」や「至急」といった表現には特に気を配り、冷静な判断を心がけることが重要です。