夏休みの特別企画!小・中学生による模擬裁判体験
東京・港区に位置するTMI総合法律事務所が、子どもたちの法意識を育むための模擬裁判プログラムを、森ビル株式会社が主催する「Hills Workshop for Kids 2025」の一環として実施しています。参加対象は小学5・6年生に加え、中学生も含まれ、2025年7月29日から8月14日までの間、計6日間にわたって開催されるこのプログラムは、毎年高い人気を誇り、定員を超える応募が寄せられています。
プログラムの詳細
この模擬裁判体験は、2011年から続く取り組みで、過去2年はオンライン形式での実施があったものの、今年はリアルな裁判の流れを体験できる貴重な機会として登場しました。子どもたちは現役の弁護士の指導を受けながら、個々の役割に分かれ、法律の基本的な仕組みを学びます。
プログラムでは、実際に設定された刑事事件のシナリオをもとに、参加者は弁護人、検察官、裁判官の役割を演じます。まずは弁護士から案件についての説明を受け、その後は模擬裁判に挑戦。人定質問や起訴状朗読といった手続きに従いながら、実際の裁判さながらの緊張感を体験しました。
尋問のセッションでは、弁護人役と検察官役がそれぞれ別室に分かれて作戦を練り、弁護士の助けを得て質問内容を準備します。証人や被告人への尋問では、事前の台本にない質問まで飛び出し、真剣勝負となる場面もありました。模擬裁判の結果、7月29日のセッションでは、3人の裁判官の意見が割れ、最終的に2対1で有罪という判决が出されました。
このプログラムの最後には、指導を担当した弁護士が参加者に向けて「この裁判には正解はない。人の意見を尊重し、自分の意見を持つことが重要だ」とメッセージを伝え、参加者はその言葉を真剣に受け止めていました。
子どもたちの反応
模擬裁判を通じて子どもたちは、多くの学びを得たようです。参加した小学生からは、「有罪か無罪かを決定するのは非常に難しい」といった感想や、「裁判官や検察官、弁護人が被告人の人生に大きな影響を与えることを実感した」というコメントが寄せられました。さらには「本物の裁判も見てみたい」という声もあったことから、法律への興味関心が深まった様子が伺えます。
プログラム概要
この年度のプログラムは小学生と中学生向けに設定されており、各々の日程で開催されます。小学生向けには7月29日、8月6日、7日、14日に、さらに中学生向けには7月30日、8月13日に実施されています。参加者はそれぞれ限られた人数で、近隣の六本木ヒルズ森タワー内の模擬法廷でリアルな体験をすることができます。
TMI総合法律事務所は多様な法律サービスを提供する日本最大級の法律事務所であり、法教育の一環としてこのようなプログラムを通じて次世代の法意識の醸成に取り組んでいます。詳しい情報は公式サイトで確認できます。
この模擬裁判体験は、法律に対する理解を高めるだけでなく、自己の考えをしっかりと持ち、他者を尊重する大切さを学ぶ場として、多くの子どもたちにとって貴重な経験になることでしょう。