カメルーン出身難民Kさんが至善館大学院で学びの新たな一歩を踏み出す
最近、NPO法人WELgeeと大学院大学至善館のコラボレーションにより、カメルーン出身の難民Kさんが「難民高等教育奨学金」を利用し、至善館に進学することが決定しました。これはKさんにとって、新たな人生のスタートを切る重要な一歩です。
WELgeeと至善館の連携
NPO法人WELgeeは、難民のために教育機会を提供する非営利法人として、2023年からより組織的なアプローチを取ることにしました。「難民高等教育奨学金」を設立し、難民背景を持つ若者が日本で学ぶ機会を経済的に支援しています。これまでのプログラムを基にし、全人格的な経営リーダーの育成を目指し、人間性に富んだ公正で持続可能な経済社会を実現することが目標です。
Kさんの背景と夢
Kさんは母国カメルーンで既に専門分野の修士号を取得しており、さらなる成長のために日本へやってきました。到着後、難民認定の申請を行っていましたが、その間は就労ができず、大変な状況に置かれていました。それでもKさんは自らの資格を利用して新しい道を探り続け、至善館への進学を決意しました。
「日本での学びを通じて、将来的にはカメルーンで持続可能な農業を実現し、後に続く若者たちに知識を伝える架け橋になりたい」とKさんは語ります。彼が志す未来には、経営の知識とアフリカとの架け橋となる経験が不可欠です。
減少へ向けた支援
至善館の学長、野田智義氏やWELgee育成事業マネジャーの成田茉央氏は、Kさんの進学に向けた計画に全面的に協力しました。特に成田さんは、Kさんが直面する厳しい状況や就労できないフラストレーションに共感し、彼がもたらす影響を傍で見守り続けました。
Kさんの入学が決定した背景には、WELgee内で既に至善館に通っている難民のネットワークも活かされ、在留資格変更のために行政書士の支援を受けるなど、多くの人々の力が集結しました。
新たなビザへの移行
Kさんは、特定活動ビザから「留学ビザ」への変更を成功させ、これにより28時間の就労が可能になりました。至善館でのMBAプログラムに参加することにより、彼は経営スキルと知識を更に磨いていく予定です。多くの支援者が彼の夢を見守る中、Kさんは日本でのキャリアを築き、新たな社会貢献を目指します。
未来に向けて
Kさんが至善館に入学することは、彼自身の人生だけでなく、彼が育つカメルーンにとっても大きな意味を持ちます。至善館は彼に多くの学びと経験を提供する場であり、Kさんは自らの信念に基づいて新しい道を切り開くことでしょう。この奨学金制度は、他の難民にとっても希望の光となり、相互理解を進める架け橋の存在となることが期待されています。
今回の取り組みは、ただの教育の提供にとどまらず、未来のリーダーを育てるための重要なステップとなります。Kさんの進学は多くの人に希望を与え、国を超えたつながりを育む力強いメッセージとなるでしょう。