京橋の桜アートで感じる新たなお花見の楽しみ
春の訪れを告げる桜。そんな美しい花々をテーマにしたアートプロジェクトが、京橋で実施されています。若手の日本画家たちによる桜の絵画が、ビルの1階に広がる通路を飾りつけ、来場者に新しいお花見体験を提供しています。
アートで彩られた貫通通路
このプロジェクトは、東京駅や銀座、日本橋の中心に位置する「東京スクエアガーデン」で開催されています。訪れる誰もが立ち寄れるこの場には、7名の期待の若手日本画家による全9作品が展示されています。作品は、地元の美術店の店主で構成された「東京 アート アンティーク 実行委員会」によって選ばれ、各画家の作品が超高精細デジタルカメラで綺麗に撮影された後、壁面に引き伸ばされて掲示されています。高さ約3.6メートル、幅約40メートルという圧倒的なスケールでの展示は、まさに“和”の絶景です。
日本画の魅力と未来
日本画は千年以上にわたって受け継がれてきた伝統的な絵画形式であり、その技法の習得には多くの時間と努力が必要です。そのため、若手と呼ばれる画壇において50代でも活躍する画家がいる中、早くから発表の場を持つことは日本画界にとって重要な鍵となります。一般の人々にとって、日本画は教科書や美術館でしか触れる機会がなく、「難しい」といったイメージを抱く人が多いのも事実です。しかし、桜という日本人に親しまれてきたモチーフを使用することで、公共空間や商業施設に日本画が取り入れられ、若い世代に新たなファン層の拡大が期待されています。
魅力的な展示の後は京橋の街へ
桜をテーマにした各画家の作品を楽しんだ後は、ぜひ街中の画廊やギャラリーでさらに多様な日本画に触れてみてください。アートの街・京橋には古くから美術店が集まっており、さらにこのエリアでは4月23日から25日まで「日本橋・京橋美術まつり」が開催され、97軒のギャラリーや美術店が参加します。この機会に、アートをより近くで感じてみてはいかがでしょうか。
『日本画7人展~SAKURA FES at TOKYO SQUARE GARDEN』の概要
- - 装飾期間: 2020年3月15日(日)~4月5日(日)
- - 装飾場所: 東京スクエアガーデン1階貫通通路(中央区京橋3-1-1)
- - 装飾内容: ラッピングシート
- - 寸法: 北側/縦:約3.6m×横:約20m、西側/縦:約3.6m×横:約20m
- - 企画協力: 東京アートアンティーク、林田画廊
- - 企画制作: 株式会社ドリーム・ラボ、株式会社ソーエー、株式会社POD
- - 協力: 東京スクエアガーデン、東京建物株式会社
展示作品一覧
- - 加藤恵『春告げ 蝦夷山桜』
- - 岸本浩希『高遠の桜』
- - 木下めいこ『桜』
- - 清美佳奈子『いろかさね 春』『月見桜』『宵の花』
- - 高崎昇平『春壕』
- - 中野晶子『里桜』
- - 松浦主税『花衣』
アートを通じて新たな桜の楽しみ方を発見し、心豊かな春を迎えてみてはいかがでしょうか。