株式会社KADOKAWA、2025年3月期通期業績見通しを発表
2024年11月7日、株式会社KADOKAWA(東京・千代田区)は、2025年3月期の通期連結業績見通しと第2四半期の決算について発表しました。この中で、サイバー攻撃によるシステム障害が業績に与える影響が懸念されましたが、主要事業が堅調に推移し、全体としては改善傾向が見受けられました。
サイバー攻撃による業績への影響
今年発生したサイバー攻撃の影響により、通期の業績見通しは前回よりも下方修正される見込みです。特に、ゲーム部門では一部作品の見通しを変更し、期ずれ等により若干の減少が予想されますが、アニメ部門の好調な動きやWebサービスにおいては、影響が想定よりも軽微であるため、売上高が上方修正される見込みです。
営業利益に関しては、特に出版・IP創出において人件費やプロモーション費用の一時的な増加が影響するものの、全体的には上方修正が見込まれています。一方、経常利益は為替差損の影響を受け、下方修正されるとのことです。
第2四半期の実績
2025年3月期の第2四半期、KADOKAWAは売上高が前年同期比で9.8%増、営業利益が23.5%増となったと発表しました。特に、サイバー攻撃の影響を燃料として各事業が成長を遂げたことが強調されました。特に、出版・IP創出では新規IP数が増え、電子書籍やライセンス収入の充実が寄与しました。
アニメ部門も好調に推移しており、前期の過去最高を上回る成績を記録しています。実写映像も、配信向けライセンス収入が好調です。また、ゲーム部門では『ELDEN RING』のDLCが好調で、全体的な成長が見られました。
ただし、サイバー攻撃の影響で第2四半期の営業利益は減少しました。これは、売上高の49億円、営業利益が27.5億円の減少によるものです。しかし、復旧作業は順調に進んでいるとのことです。
今後の展望と方針
株式会社KADOKAWAは今回の事案により、お客様や関係者の皆様に多大なる迷惑をかけたことを深くお詫び申し上げています。再発防止策の実施に加え、今後もセキュリティ体制の強化を図り、持続可能な成長を目指す方針です。また、グローバル展開を視野に入れたメディアミックス戦略を引き続き推進し、多様なIPを世界に発信していくことを重要視しています。
KADOKAWAの公式ウェブサイトでは、さらなる情報が提供されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。