JAレーク滋賀、AI技術の試験導入を発表
農業の未来を見据えた重要な一歩が踏み出されました。滋賀県のJAレーク滋賀が、農業経営を支援するためにAIの活用を始めることになりました。この取り組みは、営農指導力の強化を目指すもので、特に人手不足という課題解決に寄与することを期待されています。
目指すは営農指導力の維持・強化
JAレーク滋賀の木村理事長をはじめ、株式会社きゅうりトマトなすびの佐々木社長、株式会社AgriweBの竹谷COOが集結し、試験導入の合意を成立させました。新たに導入する『栽培アシストAI』は、24時間対応可能なAIによる栽培相談を提供し、病害虫の診断や多言語でのコミュニケーションを実現することで、地域農業を支援します。
直面する農業の課題
近年、農業界では人手不足に加えて、異常気象によって作物の生育障害や病害虫の発生が深刻化しています。このような状況を踏まえ、AIの導入は必要不可欠とされており、営農指導の現場での迅速な情報提供を目指しています。栽培アシストAIは、利用者が画像をアップロードすることで病害虫を診断し、状況に応じた適切なアドバイスを行うことが可能です。
ノウハウの伝承と指導力の均質化
また、栽培アシストAIは地域によって異なるデータを入力し、カスタマイズすることが出来るため、営農指導員のノウハウを次世代に伝承する手助けにもなります。人事異動があっても実務に支障が出ないよう、指導力の均質化を図る取り組みも行われます。
経営面でもAI活用の拡充
今回の試験導入においては、農業生産に関わる支援だけでなく、経営面でもAIの機能を拡充する予定です。経営アシストAIを活用し、資金調達や販路拡大を助ける相談機能を実装することで、農業経営の支援を行っていきます。これにより、生産から経営までの一貫したサポートが実現されることを目指しています。
今後の展望
JAレーク滋賀は、これらの取り組みを通じて、農業指導の現場におけるAI技術のさらなる有用性を追求していきます。導入後には、現場でのフィードバックをもとにシステムの改善も図り、より多くの職員が利用可能なシステムとなることを目指します。これらの新技術が、滋賀県の農業振興に寄与し、次世代の営農指導体制を構築することが期待されています。
組織情報
JAレーク滋賀
- - 所在地: 滋賀県大津市打出浜14番1号
- - 設立日: 2021年4月1日
- - 代表者: 木村義典
株式会社きゅうりトマトなすび
- - 所在地: 東京都文京区本郷5-1-11
- - 設立日: 2023年7月
- - 代表者: 佐々木佑介
株式会社AgriweB
- - 本社: 東京都江東区豊洲3-2-24
- - 設立日: 2025年1月7日
- - 代表者: 竹谷悠佑
今回のJAレーク滋賀によるAI導入は、農業界の未来に向けたポジティブな変革を促進し、他の地域にも影響を与える可能性があるでしょう。営農指導のあり方が進化する中で、持続可能な農業の実現を支える重要なステップです。