HELTECが医療機器版「歩行分析計 StepLab Medical」を発表
株式会社HELTECは、医療機関向けに新たに「歩行分析計 StepLab Medical」を販売開始しました。この製品は、すでに歩行の研究分野で高い評価を得ている「StepLab+」を基に開発されています。医療機器の認可を取得し、2025年7月1日より販売されることが決定しました。
直感的な歩行分析を実現
「歩行分析計 StepLab Medical」は、2つのセンサーを用いて簡単に計測でき、即座に3つのレポートを確認できる設計になっています。これにより、医療機関の負担を軽減し、患者やその家族のリハビリ意識を高めることが期待されています。特に、患者向けレポートでは経時的な歩行能力の推移を示し、同年代平均値との比較を行うことで、継続的なリハビリに対するモチベーション向上に寄与します。
認可された信頼性
本製品は一般医療機器としての認可を受け、診療報酬点数D250(平衡機能検査・動作分析検査)に対応しています。この仕組みにより、導入 コストの回収を見据えた運用が可能となり、質の高い歩行分析サービスの提供をサポートします。利用者は、定量データに基づいてプログラムの策定や経過観察を行えるため、臨床研究においても活用されることが期待されています。
転倒リスク評価機能
新たに搭載された転倒リスク評価機能は、86本の転倒関連論文をもとに設計された独自の評価アルゴリズムを使用しています。この機能は、順天堂大学の松田教授の監修の下で開発されており、視覚的にわかりやすいイラストとともに、一般の方が直感的に自分の歩行状態を理解できるように設計されています。レポートも簡単に出力でき、患者やその家族とも分かりやすく情報を共有することができます。
フレイル予兆の検出
さらに、MTC(Minimum Toe Clearance)などの精緻な歩行指標を自動算出でき、加齢に伴うフレイルの兆候を捉えることに役立ちます。通常の計測において、目視観察と時間距離測定が主流ですが、本製品はその負担を大幅に軽減し、わずか3分で全工程を完了することが可能です。
医療現場での負担軽減
実際の計測は、IMUセンサーを両足に取り付け、専用アプリで行うため、患者にとっても負担が少なく自然な形で歩行を計測できます。この設計により、医療・介護現場での業務もスムーズになり、負担を軽減することができます。
信頼性の高いIMUセンサー
IMUセンサーには「Movella DOT」を採用しており、高度なXsensアルゴリズムを搭載しているため、ドリフトの少ない信頼性の高いデータを提供します。以上の特徴により、歩行評価がより科学的かつ直感的に行える環境が整います。
今後の展望
HELTECは、「歩行」という日常動作のデータを通じて、転倒リスクやフレイルの兆候を早期に可視化し、予防医療や介護負担の軽減に努めることを目指しています。今後もこの「StepLabシリーズ」を進化させ、多くの方に利用してもらえるよう邁進する所存です。
本製品に関するお問い合わせは、株式会社HELTECセンシング事業部担当の池田まで。製品サイトや電話、メールでのお問い合わせも受け付けています。