視覚障害者が自動車運転体験ツアーに挑戦!
視覚障害者が自ら車を運転する夢を実現することを目指し、新たなプログラムが始まります。日本介護システム株式会社、株式会社オートテクニックジャパン、栃木県中部自動車学校の3社が共同で企画した「視覚障害者 自動車運転体験ツアー」が、2025年12月13日から15日まで栃木県中部自動車学校にて開催されます。このプログラムは、視覚障害者が運転席の視点から交通安全を学ぶ機会を提供し、「交通事故ゼロ」を目指す取り組みの一環です。
障害者週間を意識した社会的意義
障害者週間(12月3日~9日)は、障害の有無にかかわらず全ての人々が参加できる社会を実現することを目的としています。日本の内閣府が行った調査によると、その周知度は28.6%にとどまり、十分な理解が得られていません。このプログラムでは、視覚障害者の夢を実現すること、運転者の視点から交通安全教育を行うこと、そして若い世代による心のバリアフリーを推進することをTre基本としており、社会全体に障害者週間の理念を広めることを目指しています。
プログラムの特徴
本プログラムの大きな特徴には以下のポイントがあります:
1.
特別な運転体験が可能
プログラム開発の段階で全盲の方からの意見を反映させることで、ハンドル操作や会場内の誘導など、視覚障害者が安心して挑戦できる運転体験を実現しました。
2.
若者によるサポート体制
当日は、国際医療福祉大学の学生が手引きボランティアとして参加し、視覚障害者への理解を深める教育機会ともなるようにサポートします。
3.
厳しい安全基準
完全にクローズドされたコース、専任のインストラクターが助手席に同乗、緊急停止装置の搭載、走行前の基礎講習など、安全性を最優先にした対策が施されています。
4.
継続的なスキル向上の支援
最終日に行われる検定に合格すると、中級・上級およびマニュアル車の運転へとステップアップできます。年間に数回の開催が予定されており、参加者にとっての成長を実感できる環境が整っています。
3社連携の背景
日本介護システム株式会社は、視覚障害者が安心して外出できる社会の実現を掲げ、バリアフリー旅行などの普及活動を行っています。オートテクニックジャパンと栃木県中部自動車学校は地域の盲学校に対する交通安全教育を行っており、交通安全についての共通の思いがあることから、今回の企画が実現しました。
ツアーの概要
- - ツアー名: [初級コース] 視覚障害者自動車運転体験ツアー
- - 実施日: 2025年12月13日(土)〜15日(月)
- - 場所: 栃木県中部自動車学校(宇都宮市飯田町645)
- - 参加者: 視覚障害者12名(旅倶楽部会員)
- - 企画: 日本介護システム株式会社
参加者の声
福田進久さん(全盲)は、「子供の頃から運転が夢でした。今回のイベント参加でその夢が現実に近づいています。ハンドルを握る瞬間が待ち遠しいです」と語ります。
まとめ
この試みは、視覚障害者が運転する権利を得る過程だけでなく、障害があっても夢を持って挑戦することの大切さを教えてくれます。すべての人々が理解し合える社会を目指すため、このプログラムの重要性は非常に大きいと言えるでしょう。