医療イノベーションの未来
2025-09-26 17:51:01

東京大学発のINOPASEが台湾で実現する医療イノベーションの未来

東京大学発の医療イノベーション、INOPASEの成り立ち



INOPASEは、東京大学バイオデザインが発信したスタートアップで、台湾のBE Healthと秀傳医療グループの協力を得て、医療の革新に挑んでいます。設立からわずか2年で臨床研究の実施と国際的な投資連携の拡大を果たしたこの企業は、その活動が注目を集めています。

台湾を選んだ背景



INOPASEが台湾を実証の場として選んだ理由の一つは、同地域の特異な医療環境がスタートアップの成長を支えるために有利だからです。特に、高齢化社会を抱える日本において、排泄に関する問題を抱える患者が増え続けています。過活動膀胱(OAB)に悩む成人は約1000万人に及び、特に高齢者層ではその割合がより明らかです。その影響は、外出の制限や精神的な問題を引き起こし、家庭や介護体制にも深刻なダメージを与えています。

加えて、日本には約100万人のてんかん患者が存在し、治療法の効果が充分に得られない症例もあります。このような背景を受けて、INOPASEは国際共創の機会を模索することにしました。

INOPASEの解決策



INOPASEの中核を成す製品は、植込み型のニューロモジュレーションデバイスです。これは神経修復を介して医療ニーズに応えることを目指して開発されています。共同創業者である王彥博氏は、「神経フィードバック機能を気にした装置が期待される効果をもたらせる可能性がある」と語ります。このデバイスは、低侵襲手術で患者を支えるだけでなく、医師が遠隔で状態を把握できるという利点も備えています。

台湾における臨床検証の役割



INOPASEの結成当初、検証のプラットフォームが必要でしたが、BE Healthとの協働が橋渡しとなりました。INOPASEはBE HealthのPoCプログラムに参加し、動物実験を通じて技術の検証を行いました。この検証から得た成果が、日本医療研究開発機構(AMED)からの研究助成を獲得する基盤となりました。台湾の臨床検証環境は国際スタートアップにとって大変重要な役割を果たし、日本の厳格なシステムを経てさらに進展を加速させました。

成果と今後の展望



BE Healthと秀傳医療グループの支援のもと、INOPASEは短期間に8件の特許取得と290万ドルの資金調達を達成しています。さらに、進行中のプロジェクトとして、過活動膀胱とてんかんに関する試験も開始される予定です。国際メドテックアクセラレーションプログラム「MedTech Innovator APAC」ではファイナリストに選出されるなど、世界的な評価を得ています。

BE Healthの価値



BE Healthは、医療イノベーションを推進するための重要なプラットフォームとして、国内外のスタートアップに対して技術面の支援を行っています。この連携により、国際スタートアップは台湾を介してグローバル市場へと進出しやすくなります。BE Healthの東京オフィスの開設は、新たな医療イノベーションの道筋を作る象徴的なステップです。

今後、INOPASEの活動が医療界に与える影響がますます期待される中、日本と台湾の医療連携は今後さらに広がりを見せるでしょう。アジアにおける医療の新しい潮流を作り出すこの企業の動向から目が離せません。


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会社情報

会社名
比翼加速器股份有限公司
住所
Songshan District Taipei City, 10553, TaiwanTaiwan Tech Arena No. 2, Sec. 4, Nanjing E. Rd.,
電話番号

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