オスラー病の危機:止血材サージセルの行き渡らない現状
オスラー病とは
オスラー病、医学名は遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT)は、全身の血管に異常をきたす、生命を脅かす指定難病です。特に、多発する鼻出血は90%の患者に影響を及ぼし、その出血は患者の日常生活に深刻な影響を与えています。
しかし、この患者たちにとっての希望である止血材「サージセル」が、制度の空白によって患者の手元に届かない現実が存在します。2023年5月に承認されたにもかかわらず、保険適用や運用の調整が続き、実際の使用ができない状態が続いています。
軌道修正が必要な制度
サージセルは、患者が在宅や外来で使用可能な重要な医療材料ですが、2024年4月以降、取扱いが変更されたことにより、多くの患者がこれを入手できなくなっています。
この変更によって、患者は日常的に止血手段を失い、出血の際には救急病院を訪れなければならないものが多く、医療資源への負担は増え続けています。
重症化する患者も多く見受けられ、入院や輸血が必要になるケースも少なくありません。これは個人の問題にとどまらず、社会全体の課題でもあります。
緊急提言
特定非営利活動法人日本オスラー病患者会は、患者が生きるために以下の緊急対応を提言しています。
1.
保険適用までの暫定的使用環境の整備: 重症患者がいつでもサージセルを利用できるようにすること。
2.
医療機関への周知徹底: 承認後の取扱いに関する情報を、医療機関や薬局に迅速に伝達すること。
3.
医療アクセスを重視した制度対応: 指定難病患者への医療アクセスを悪化させないための優先対応。
4.
迅速な状況判断: 現場での患者の実害を踏まえた迅速な制度の見直し。
5.
患者会との継続的協議: 患者の実情を理解している患者会とのコミュニケーションを強化すること。
国民へのお願い
オスラー病は未診断の患者も多く、正しい情報が広まっていない現状があります。くり返す鼻出血や貧血に悩んでいる方々に対し、この病気の存在とその影響を広く知っていただきたいと考えています。
患者たちは日々の戦いの中で「制度の待機」に苦しんでおり、できるだけ早く、オスラー病患者が安心して生きられる環境を整える必要があります。行政や医療関係者に対して、止血材を必要とする患者に届けるための迅速な対応をお願いしたいです。
まとめ
日本オスラー病患者会は、今後も声を上げ続け、患者とその家族の命を守るため、そして制度の改善を求める活動を継続していきます。この問題は私たち全員に関わる問題です。多くの人たちの協力が必要です。
最後に、オスラー病の理解を深め、患者たちの命と生活を支えるためにお力添えをお願いします。