日本における人的資本経営推進協会設立の背景と活動内容
日本における人的資本経営推進協会設立の背景と活動内容
日本では、人的資本経営に関する動きが、ここ数年の間に加速しています。特に、2018年に国際標準化機構(ISO)が発表した国際規格ISO30414は、企業や組織が人的資本に関する情報をわかりやすく開示するための基準となりました。これによって、各企業は自身の人的資本をどのように可視化し、ステークホルダーに伝えるかという課題に対して、具体的な対応が求められるようになっています。
2020年には、経済産業省が「人材版伊藤レポート」を発表し、日本企業の持続的な価値向上を目指す方針を示しました。この動きは、人材マネジメントの重要性に対する意識の向上に寄与し、多くの企業が人的資本経営に目を向け始める契機となりました。また、岸田内閣による「新しい資本主義」の実現に向けた取り組みの一環として、2023年度からは全ての上場企業に対して人的資本情報の開示が義務付けられることが決定されています。
人的資本経営推進協会の設立
このような背景から、人的資本経営推進協会が2022年10月17日に東京都に設立されました。この団体は、人的資本経営の具体的な実践例が不足する日本において、企業がどのように人的資本を活用し、経営に組み込むべきかを研究し、情報発信することを目的としています。設立時の代表理事には、株式会社ZENKIGENの野澤比日樹、株式会社リクシスの佐々木裕子、株式会社ストリートスマートの松林大輔の3名が名を連ねており、それぞれが豊富な実績を持っています。
協会は、実務担当者が直面する現場の課題を積極的に取り上げ、その解決策を探っていく「普及支援」に注力します。また、行政府や企業との連携を強化し、先進的な事例や取り組みの情報収集を行い、それを広く発信する活動にも力を入れていきます。
代表者のコメント
設立にあたり、代表理事たちは「多くの皆様のご支援の元、人的資本推進協会の設立ができたことに感謝申し上げます。社会を一歩でも前進できるよう努めていきたい」とのメッセージを発表しています。また、伊藤邦雄氏は「人的資本経営の普及は、日本の競争力を高めるうえで不可欠です。この協会が積極的に活動を行うことで、日本企業がより具体的に人的資本経営に取り組むきっかけをわかせることを期待しています」と述べています。
今後の展望
協会は、今後ますます重要性を増す人的資本経営の普及を進めることで、日本企業の持続的成長に寄与することを目指し、活動を展開していく予定です。人的資本の情報開示が義務化される中で、企業がどのように戦略的に人的資本をマネジメントし、経営に結びつけるのか、その成功事例が集まり、広がっていくことが国全体の成長に繋がるでしょう。
報道関係者からのお問い合わせは、一般社団法人人的資本経営推進協会の事務局までどうぞ。担当は株式会社ストリートスマートの宮澤さんです。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人 人的資本経営推進協会
- 住所
- 東京都港区六本木七丁目4番4号
- 電話番号
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