シェフラーが高電圧インバーターブリックの量産を開始
2023年、シェフラーは中国天津において、高電圧インバーターブリックの量産を開始しました。この技術革新は、同社の電動化戦略における重要なマイルストーンとなります。今回の量産化は、中国の大手自動車メーカー向けに初めて実現したもので、新型電気自動車モデルに搭載される予定です。
インバーターブリックは、電動駆動を制御するために論理信号を利用する重要なパワーデバイスの構成要素です。ここで生成された高周波電流パルスが車両の電気モーターを駆動します。シェフラーが今回量産に入ったインバーターブリックは、従来の800Vを超えるバッテリー電圧で、最大650AのRMS電流を実現するなど、その性能特性は非常に優れています。
シェフラーの革新と拡張性
シェフラーのEモビリティ事業部のCEOであるトーマス・シュターレは、「当社は、各コンポーネントから高度に統合された電動アクスルにまで拡張性とモジュラー性を備えたインバーターブリックを開発しました。このインバーターブリックは、高効率な「X-in-1」アーキテクチャに適応しており、わずか1年での量産化が実現できました」と述べています。このアプローチにより、様々な車両システムに容易に統合されることが可能となります。
シェフラーはパートナー企業ロームと連携し、最新のシリコンカーバイド(SiC)技術を用いて効率と性能の向上を図っています。このSiC技術により、高電力密度を実現し、パフォーマンスを向上させたコンパクトなインバーターブリックが完成しました。この設計の大きな利点は、モジュラー性と拡張性であり、様々なインバータに統合される際に利用されます。また、DC昇圧機能もあり、800Vアーキテクチャの車両が400V充電ステーションで充電できるようになっています。
ロームとの戦略的パートナーシップ
ロームの取締役である伊野和秀氏は、「当社の第4世代SiCパワーデバイスが搭載されることに大変嬉しく思っています。シェフラーとのパートナーシップを通じて、自動車業界に革新と持続可能性を提供します」とコメントしています。彼らの協力関係は2020年に始まり、エネルギー効率の高いSiCパワー半導体の供給を支えてきました。
インバーター技術の未来
シェフラーは継続的にインバーター技術の開発を進めており、2023年にはオーバーモールド・インバーターの新たな開発を開始しました。このインバーターブリックは、シェフラーが目指す未来の車両アーキテクチャに向けた重要な一歩です。また、シェフラーは「IAA Mobility 2025」展示会にも出展し、インバーターブリックを展示しています。さらに、ソフトウェア、電動化などの革新的な製品ラインナップを紹介しています。
会社情報
シェフラーグループは、モーションテクノロジー分野で75年以上の歴史を持つ企業です。電動モビリティや革新的なテクノロジーを通じて、持続可能な未来のモビリティを支える信頼できるパートナーとして、様々な規模の産業に貢献し続けています。本社はドイツに位置し、世界中に250以上の拠点を持つグローバル企業です。
シェフラーは、今後も新たな可能性に挑戦し続ける姿勢を持ち、電動化と持続可能性の未来を切り開いていくでしょう。