家電と断熱で快適な住生活を目指す
2024年の夏は、10年に一度と言われるほどの危険な暑さが予測されています。その中で、熱中症警戒のため、外出を控えることが必要とされていますが、実は熱中症のリスクの約40%は住居内で発生しています。こうした実情を踏まえ、株式会社LIXILは家電と断熱の合わせ技で快適な住環境を提供するためのプレスセミナーを2024年8月22日に開催しました。
断熱性能の向上がもたらすメリット
LIXILのセミナーでは、東京電力エナジーパートナーの「家電王」中村剛氏と、住まいStudio東京館長で“断熱先生”と呼ばれる古溝洋明氏が登壇し、家電と断熱の正しい使い方について解説されました。断熱性能は住居の暑さ寒さ対策に加え、CO₂の削減や光熱費の節約にもつながります。しかし、日本には約5000万戸の既存住宅のうち、現行の省エネ基準を満たすものはわずか13%にとどまっており、実に90%近くの住宅は断熱性能が不十分な状態です。
これは、住居内でも熱中症の危険が増す原因の一つとされており、住居環境の見直しが急務となっています。セミナーでは、具体的な家電の利用法と断熱の重要性が紹介され、使いこなすことで、どのように快適な生活空間を形成できるのかが説明されました。
家電と断熱を併用する利点
セミナーでは、効果的に家電と断熱を活用する法則も明らかにされました。例えば、エアコンの運転方法や、それに伴うサーキュレーターの使い方なども多くの人が誤解している点の一つです。中村氏は、エアコンを頻繁にON/OFFすることが、実は光熱費の無駄遣いを招いてしまうことを指摘しました。
断熱性能が高い住宅では、エアコンが効率よく稼働し、設定温度を維持するために必要なエネルギーも少なく済むと言われています。これにより、居住空間の温度ムラが軽減され、快適さが向上するのです。
実際の体験から学べること
セミナーの後半には、住まいStudio東京での体験ツアーも行われました。このショールームでは、異なる断熱性能の部屋を比較できるようになっており、参加者は実際にその効果を実感できました。特に、温度差がどのように生じるのかを体感することで、断熱の重要性を理解する機会となりました。
層々の体験を経て、参加者たちは自身の住環境にどのように改善を施せるかを考えるきっかけを与えられました。
LIXILの今後の取り組み
LIXILでは、今後も「にっぽん住まい断熱化計画」を推進し、日本全国の住環境の改善に取り組みつつ、快適で豊かな暮らしの実現に貢献していく方針です。住まいの高性能化は、私たちの健康と生活の質を向上させるための鍵になるでしょう。
このセミナーは、私たちの生活をより良くするための大切な一歩として、今後も続けられていくことを期待します。