ミラノデザインウィーク2024が示す、キッチンデザインの未来
ドイツの家具用金物メーカー、ヘティヒは、2024年4月にイタリア・ミラノで開催されたインテリアデザインの世界的祭典「ミラノデザインウィーク2024」を視察。その中核展示会であるミラノサローネとフオーリサローネにおけるキッチンデザインの最新トレンドを独自視点でまとめました。
温かみのある色使いが主流に
今年のトレンドでは、家具の表面仕上げに、クリーム色、ベージュ、ラテ・マキアートといったソフトで温かみのある色調が採用されるケースが目立ちました。そこにパステル調の色を組み合わせることで、より優しい雰囲気を演出しているようです。
一方、シンクや水栓金具、扉枠などには、ゴールド、ブロンズ、銅といったメタリックカラーがアクセントとして多く用いられ、全体にコントラストを生み出しています。
素材の多様化が進む
キッチンワークトップやバックウォールには、天然石や石目模様の新素材が使用され、多様な表現を実現していました。さらに、カウンターや壁面だけでなく、引き出しの前板にも石材が使われるデザインも登場し、素材の多様化が加速していることがわかります。
表面テクスチャーも進化
キッチンの前板は、全体的にマット仕上げが主流となっています。そして、リブ形状(縦溝)の表面テクスチャーが普及し、規則的な縦溝から不規則な縦溝、あるいは横溝まで、そのパターンは多様化しています。曲線と縦溝の組み合わせも見られ、デザインの幅が広がっています。
LEDライティングはさらに進化
家具やキッチンにLEDライティングを組み込むデザインは、ここ数年でトレンドとなっていますが、今年はさらにバリエーションが増加。引き出しの手がけ部分や引き出しを開けたインサイド、ガラストール収納の棚など、あらゆる場所にLED照明が採用され、扉を開けるとLEDが点灯するタイプも増えています。
コントラストが重要な要素に
色のコントラストでは、全体を温かみのある色調でまとめつつ、シンクや金具に濃い色を使用する組み合わせが多く見られます。形状のコントラストでは、スクエアで直線的なアイランドキッチンに円形のカウンターを組み合わせるパターンが人気です。また、「オープン」と「クローズ」のコントラストもデザインのトレンドと言えるでしょう。
まとめ
今年のミラノデザインウィークでは、インテリアデザインにおける重要な方向性が数多く見られました。既存のトレンドが一層強まったり、よりクリエイティブに進化したりと、多様な色や素材を駆使したデザインが、ますます多様化しています。
ヘティヒは今後も、最新トレンドをいち早くキャッチし、お客様に革新的な家具用金物とデザインを提供し続けることを目指していきます。