学術系クラウドファンディングの挑戦
2018-04-10 11:01:06

日本発の学術系クラウドファンディングサービスの新たな展開

新たな支援の形「academist」



近年、日本の学術界は多くの課題に直面しています。国立大学への運営費交付金の減少や若手研究者の雇用問題など、不安感が漂う中、アカデミスト株式会社は新たなアプローチを模索しています。それが、研究者と支援者をつなぐクラウドファンディングサービス「academist」です。

「academist」の概要



「academist」とは、日本初の研究費獲得を目的としたクラウドファンディングプラットフォームです。このサービスは、研究者がインターネットを通じて多くの支援者から資金を集めることを可能にし、これまでに約60名の研究者が7500万円超の資金を集める成果を上げています。例えば、京大の榎戸博士や理研の湯浅博士が行った雷雲からのガンマ線放射現象に関する研究が成功を収め、国際的な科学誌『Nature』に掲載されたのもその一例です。

学術メディア「academist Journal」



さらに、「academist」は「academist Journal」なるオウンドメディアも運営しており、研究者が発信者となるコラムやインタビューを通じて、一般人に向けて研究の楽しさや魅力を広めています。これまでに約300名の研究者が協力し、様々なテーマについて執筆しています。このプラットフォームは、研究者の視点から見た世界を紹介し、研究のプロセスや思想を一般に伝える役割を果たしています。

資金調達の目的



今回、アカデミストはTomyK Ltd.との提携を通じて新たな資金調達を実施しました。この資金は「academist」および「academist Journal」の事業拡大に使われ、サービス開発やマーケティング、運営費に充てられます。これにより、さらなるサービス向上と普及が期待されています。

今後の展開



アカデミストは、大学や研究機関、さらには企業との連携を強化することで事業のシナジーを生み出し、収益力の向上を目指しています。今後も研究者と市民がより深く関わり合う社会を実現するための取り組みを続けていく方針です。

TomyKの役割



TomyKはテクノロジー系スタートアップへの支援を行っており、その代表である鎌田富久氏は、「academist」の使命に共感し、若手研究者の活動を支援することで、日本の研究が加速することを願っています。

アカデミスト株式会社の情報



アカデミストは2013年に設立され、現在、学術系クラウドファンディングやメディアの運営を行っています。代表取締役の柴藤亮介氏は、研究者の魅力を広めるための活動を続けています。また、大塚美穂氏と森川公康氏の尽力のもと、今後の事業展開に期待が寄せられます。

このように、アカデミストとTomyKの連携は、新たな研究支援の形を提示しており、日本の学術界に新風を巻き起こすことが期待されています。そして、研究者の魅力を広めることは、将来的な研究環境の改善にもつながるでしょう。

会社情報

会社名
アカデミスト株式会社
住所
東京都新宿区大久保2-10-2 山崎ビル202
電話番号

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