AIが経費精算の「手戻り」を解消する革新
株式会社LayerXが提供する「バクラク経費精算」サービスが、この度新しいAI機能「AI申請レビュー」を全ユーザーに向けて提供開始しました。この機能は、経費申請の不備をリアルタイムで検知し、指摘するもので、これまでの経理業務における「差し戻し・修正」の負担を大きく軽減することが期待されています。特に、90%以上の企業が「差し戻し・修正」を頻繁に経験し、その主な原因が会社独自の規程に関連する不備であることが調査により示されています。具体的には、従業員が申請する際に自社の規程に従った形でリアルタイムにフィードバックが得られるため、ミスをその場で修正することが可能になります。
主な機能とその背景
設定が簡単にできるユーザーインターフェース
新たに刷新された管理画面では、ITやAIに不慣れな担当者でも直感的に操作できるように工夫されています。特に、設定内容が意図通りに動作するかを確認できる「テスト機能」が追加されたことにより、ユーザーは安心して自社規程をAIに実装できます。
AIがフィードバックを実施
「AI申請レビュー」機能は、申請を行った従業員に対して、その不備に関する指摘を行います。例えば、タクシーの領収書をアップロードした場合には「タクシーを利用した理由」を必須にしたり、カフェでの経費申請を行った際には規定により精算不可と判断されると、自動でフィードバックを行います。このように自社独自の経費精算ルールに基づいたチェックが行われるため、個別指摘による負担を大いに軽減できます。
実際の活用事例
今回は特に、株式会社タイミーがこの「AI申請レビュー」機能を導入したことにより、経費精算の締め業務が1営業日短縮された事例が紹介されています。これにより、月に4,000行にも及ぶ交通費明細の目視確認が不要となり、業務の効率化が図られました。AIのアラートによって不備がほぼゼロになったことも、業務負担の軽減に大きく寄与しています。
今後の展開
現在、この機能は「バクラク経費精算」のみを対象としていますが、今後は経費精算以外の申請にも対応を広げていく予定です。また、LayerXはAIエージェントのさらなる機能強化を進め、業務の完全自動化を目指すことを表明しています。企業の生産性向上に貢献するため、今後もAI技術の活用が進むことでしょう。
経費精算の効率化セミナーも開催
経費精算の「差し戻し・修正」にどう対応するかをテーマにしたセミナーも開催されており、このセミナーではAIの活用による業務効率化のノウハウを伝授します。参加者は「AI申請レビュー」のデモも体験できるので、具体的な業務改善に向けたステップを学ぶ良い機会になるでしょう。
このように、バクラク経費精算の新機能は、企業が抱える経理業務の負担を軽減し、効率的な業務プロセスを実現するための強力なツールとなる可能性を秘めています。