九州からのホラーが新境地へ
ホラー小説の新たな形として注目されるのが、九州出身の著者・皮肉屋文庫による作品『夜警ども聞こえるか』です。KADOKAWAから2025年1月28日に発売が決定したこの作品は、著者がSNSで発表してきた短編怪談を基に、独自の考察を交えたモキュメンタリーホラーとなります。
皮肉屋文庫とその魅力
皮肉屋文庫は、X(旧Twitter)を通じて数々の怪談を発表し、多くのフォロワーの心をつかんできたホラー作家です。彼の物語は、身近に潜む恐怖を感じさせる内容で、日常の中の異質な要素を見事に描写しています。今作は、その力を一冊の書籍に凝縮した、初めての長編となります。
幼なじみの怪談
本書の舞台は、著者の故郷、九州。その中の大学の学生たちが体験した怪談が語られています。特に「みゆき」という名前が共通して登場する事件や噂が、物語の重要な繋がりを形成しています。一見、バラバラに見える情報を整理し、皮肉屋文庫が持つ独特の視点から新たな物語が展開されるのです。
舌を巻く構成力
本作は、フリマアプリで手に入れた中古のボイスレコーダーが鍵を握ります。このレコーダーには、九州の大学で行われていた「夜警」と呼ばれる自主警備に関する多くの怪談音声データが保存されていました。これらの音声と記録された出来事を元に、一つの物語として組み立てられています。読み進めるにつれ、じわじわと迫り来る不気味さと、得体のしれない恐怖が、読者を虚無の世界へと誘います。
書籍の詳細
『夜警ども聞こえるか』は、四六判・並製単行本で352ページの厚さとなっており、装画はPOOL、装丁はwelle designが担当しています。定価は1,540円(税込)、そして、電子書籍も同日に配信される予定です。
まとめ
皮肉屋文庫のホラーの新境地が描かれた本作を通じて、怪談の新しい楽しみ方を味わってみてはいかがでしょうか。毎日の暮らしの中に潜む不気味さや恐怖を再認識させてくれるこの本は、ホラー愛好家はもちろん、新たな恐怖体験を求める全ての読者におすすめです。発表されたばかりのこの作品は、2025年初春のホラー界を一変させることでしょう。