認知症への理解を深める漫画、4カ国語版を発売
東京都にある特定非営利活動法人イシュープラスデザインが、認知症に関する漫画『認知症世界の歩き方』のフランス語、英語、繁体字、簡体字版を発表しました。この企画は、笹川日仏財団の助成を受けており、特にフランス語圏に向けて認知症の現状を知ってもらうためにスタートしたものです。
認知症の課題に対する取り組み
日本とフランスでは、超高齢化社会に伴い認知症患者が増加しています。この状況を踏まえ、イシュープラスデザインは、漫画という日本特有の文化を駆使して、認知症問題の理解を促進する活動を行っています。彼らの目標は、ジャパンカルチャーを通じた「認知症に優しい社会づくり」のための共同プロジェクトを進めることで、より多くの読者に正しい知識を届けることです。
若い世代へのアプローチ
認知症は、普段接触の少ないテーマかもしれませんが、若者がこの問題について考えるきっかけとして、漫画が大きな役割を果たします。2024年11月には、「ジュニア向け」の日本語版『認知症世界の歩き方forジュニア』が先行してリリースされました。さらに、今回の4カ国語版が加わることで、国際的な視点から認知症について考える機会が広がります。
ストーリーの内容
新しい漫画には、「ミステリーバス」や「顔無し族の村」、「アルキタイヒルズ」など、認知症の世界にまつわる様々なシチュエーションが描かれています。それぞれのストーリーを通して、読者は旅人と共に不思議な景色や困難に直面しながら、認知症についての理解を深めていくことができます。
デジタルコンテンツへのアクセス
イシュープラスデザインのオンラインストアから、PDF版の電子書籍として購入可能です。なお、販売価格はフランス語版が5ユーロ、英語版が5ドル、繁体字版が170台湾ドル、簡体字版が30中国元です。日本語版の紙書籍は800円からの価格で提供されています。
プロジェクトの背景
「認知症世界の歩き方」は、認知症患者やその家族を対象にしたインタビューを基にした書籍から始まりました。ここでは、認知症の方々の心中と困難を旅行記形式で表現しています。講演やワークショップなどを通じて、認知症に対する正しい理解を広める様々な活動が行われており、最新の漫画版が新たなプロジェクトの一部となっています。
気軽に試読や購入を
興味のある方はぜひ、イシュープラスデザインの公式サイトを訪れて、試し読みや購入を検討してみてください。新しい視点から認知症を体験するこの機会をお見逃しなく!
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最後に
認知症に対する理解を深めることは、社会全体の課題です。今回の漫画プロジェクトは、その一歩を踏み出す良い手段となるでしょう。多言語に対応したこのプロジェクトを通じて、世界中の多くの人々が認知症について考えるきっかけとなることを期待しています。