西武プリンスホテルズに新たに導入された多言語映像通訳サービス「みえる通訳」
新型コロナウイルスの影響によるインバウンド需要の回復を受けて、西武プリンスホテルズ&リゾーツでは、全国17カ所の施設において多言語映像通訳サービス「みえる通訳」が導入される運びとなりました。これは、株式会社テリロジーサービスウェアが提供する画期的なサービスで、外国からのお客様への対応力を大幅に向上させることを目的としています。
導入の背景
新型コロナ収束後、特にアメリカ、中国、台湾からのインバウンド客が増加しており、言語対応のニーズが高まっています。しかし、多くの施設では、英語以外の言語に対応できるスタッフが限られていることが課題でした。このため、スタッフへの負担が増え、特に非英語圏からの旅行者に対する対応が難航するケースが増加していました。このような現状を受けて、西武プリンスホテルズはよりスムーズなお客様対応を実現するための新たな方法を模索していたのです。
実際、これまで翻訳機を利用してきたものの、細かなニュアンスの伝達には限界があり、意思疎通がうまくかない場合も多く、お客様が不安に感じることがありました。これらの課題を解消するためには、専門的な通訳人を活用する方法が必要だと判断されました。
導入の決め手
「みえる通訳」を選んだ主な理由は、専門の通訳者との対面でのコミュニケーションを可能にする点です。このサービスは、タブレットやスマートフォンを通じてワンタッチで通訳者に接続でき、民間の翻訳機では伝わらない細かな文化的配慮やニュアンスを伝えることができます。
実際、導入に際してトライアルを行い、スタッフの反応や実際の使い勝手を評価しました。その結果、細やかな対応が可能であることや、深夜帯でも利用できるため、「人件費と比較した際のコストパフォーマンスの良さ」も導入の大きな要因となりました。
導入後の効果
サービスが導入された後、現場からは特に夜間の少人数体制での安心感が増したとの声が寄せられています。救急対応時に「みえる通訳」を使用することで、専門用語を用いたコミュニケーションが可能となり、スタッフの心理的負担を軽減する効果がありました。また、コミュニケーションの効率も向上し、長時間にわたるやり取りもスムーズに行えるようになったとのことです。
今後の展望
今後、さらなるサービスの拡充を図りつつ、特に緊急時の対応力を強化していく方針です。西武プリンスホテルズは、すべてのお客様に対して滞在価値を高めることを重視し、「みえる通訳」を活用することで、業務の効率化とともに、従業員の負担軽減にもつなげていくとしています。
「みえる通訳」は、リアルタイム映像通訳サービスであり、日本語を含む多くの言語に対応しており、観光客に安心感を提供するためのツールとしても注目されています。今後もこの取り組みが、より多くの訪問者に良質なサービスを提供する一助となることでしょう。