サステナクラフトとCI-Brazilが手を組み持続可能な森林管理へ
株式会社サステナクラフト(東京都目黒区、代表取締役:末次浩詩)は、JICAおよび米州開発銀行グループのIDB Labの支援を受け、国際環境NGO最大手となるコンサベーション・インターナショナル・ブラジル(CI-Brazil)と協力協定を締結しました。この発表は2025年3月26日に行われた日・ブラジル経済フォーラムで、石破総理およびルーラ大統領の出席のもと行われました。
コンサベーション・インターナショナルの役割
CI-Brazilは世界30か国以上に拠点を持つ国際環境NGOで、持続可能な森林管理には欠かせない組織です。サステナクラフトは、この協力を通じて、森林の保全と再生を進めるための炭素会計ソリューションを開発し、データや施設の共同利用を図ります。これにより、バイオマスや生物多様性の測定・管理が可能となります。
協定の目的と期待される成果
本協定の主要な目的は、森林再生プロジェクトにおける炭素蓄積の評価を行い、有効な森林再生戦略や技術を特定することです。特に、アマゾン熱帯雨林、アトランティックフォレスト、セラードといった重要な生態系を対象としています。
さらに、サステナクラフトとCI-Brazilの専門家がデジタルプラットフォームを活用し、データを収集・分析し、成果を広く公表することで、多くのステークホルダーと連携することが可能になります。これにより、より透明性のある環境保全活動が実現します。
協定締結の背景
2021年、JICAとIDB Labが共催したプログラム「TSUBASA」において、サステナクラフトは選ばれました。このプログラムでは、日本のスタートアップが中南米・カリブ地域の開発課題解決に取り組むことを支援します。本協定もこの支援の一環として実施されています。
ブラジルの自然生態系へのインパクト
CI-Brazilのナレッジマネジメント・ディレクター、ブルーノ・コウチーニョ氏は「2030年までに1,200万ヘクタールの自然生態系を再生・モニタリングすることがブラジルの国が掲げる目標であり、日本のスタートアップ企業との協力は極めて重要だ」と述べています。これは気候変動対策における世界的な課題に対応するための一歩であり、ブラジルの森林の保全はその中心にあります。
TSUBASAプログラムの意義
TSUBASAは、JICAとIDB Labが連携しており、日本のスタートアップが中南米・カリブ地域の課題を解決するための支援を行っています。これにより、地域格差や森林減少、水資源の管理など、多様な開発課題に対して革新的なアプローチを提供しています。
サステナクラフトのビジョン
サステナクラフトは「自然資本への資金循環の促進」をミッションに掲げています。今回の協定を通じて、彼らは国際的な環境保全に寄与しながら、持続可能な森林管理の実現を目指しています。また、信頼性の高いカーボンクレジットを効率的に調達できるプラットフォームを展開し、さらなる活動の拡大を図る計画です。
このように、サステナクラフトとCI-Brazilの協力協定は、持続可能な森林管理の新たな取り組みとして注目されています。今後、この活動がどのように進展し、ブラジルの森林保全に寄与していくのか、さらなる動向が期待されます。