看護師不足の現状
2025-06-25 11:05:58

看護師不足が深刻化する中、賃上げや働き方改革が求められる理由とは

看護師不足が深刻化する中、賃上げや働き方改革が求められる理由とは



近年、医療機関や介護施設における看護師の不足が深刻な問題として浮き彫りになっています。株式会社エス・エム・エスが実施した意識調査によると、78.4%の事業者が看護師の不足感を感じており、特に訪問看護ステーションや病院でその傾向が顕著です。

看護師不足の実態



調査の結果、看護師の超過勤務時間は『1時間以上5時間未満』が最も多く、特に病院では残業が常態化しています。この状況は、看護師の健康やワークライフバランスに悪影響を及ぼす可能性があります。また、配置が必要な看護助手・介護助手の不足も17.9%に上ります。

賃上げと働き方改革の必要性



賃上げに関しては、67.2%の事業者が2024年度に実施することを決定しています。しかし、診療報酬改定や介護報酬改定が影響し、売上への影響が「変わらない」または「マイナス」とする事業者が多い中、それでも賃上げを行うという意義は、看護師の待遇改善への一歩です。特に、生活費の高騰が影響している背景も無視できません。

採用活動においては、応募条件の緩和や労働条件の見直しが進んでおり、看護師が応募しやすい環境作りが求められています。しかし、採用にかかる費用が増加し、十分な時間を割けないという課題も抱えており、求人票の作成が他法人との差別化につながらない現状も見受けられます。

退職者の増加とその理由



1年前と比較すると、看護師の退職者数は増加傾向にあります。直近の調査では、主な退職理由として「健康上の理由」が38.6%を占め、「定年退職」や「同僚との関係に不満がある」が続きました。しかし、看護師が実際に感じている退職理由は、上司との関係や長時間勤務、待遇に対する不満があり、事業者側との間には認識の乖離があります。

働き方改革と定着促進への取り組み



半数以上の事業者が働き方改革や定着促進に向けた取り組みを実施しています。具体的には、看護師人数の配置を十分に行うことや有給休暇の取得率向上、残業時間の削減といった施策が挙げられます。また、ハラスメントに関する相談窓口が設けられていますが、看護師自身が希望するサポート体制は外部の相談窓口が多いというギャップも存在しています。

教育・研修の課題



看護師の教育や研修についても多くの事業者が課題を感じています。多忙な現場で教育に参加させることが難しい一方で、教育担当者が十分な時間を確保できないという構造的な問題は克服すべき課題とされています。これらの問題を解決しながら、職場環境を向上させていくことが将来の看護師の定着率向上へとつながるでしょう。

結論



看護師不足が深刻な状況にある中、賃上げや働き方改革は避けて通れない課題です。事業者はまず、看護師の声に耳を傾け、相互理解を深めることが求められています。看護師にとって働きやすい環境が整うことで、質の高い医療サービスを提供できるようになるでしょう。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

画像21

画像22

画像23

会社情報

会社名
株式会社エス・エム・エス
住所
東京都港区芝公園2-11-1住友不動産芝公園タワー
電話番号
03-6721-2400

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。