LINEみらい財団と常葉大学が共同で開発した情報モラル教材
近年、SNSの普及が進み、コミュニケーションの方法が大きく変わりました。しかし、その影には誹謗中傷や悪質な書き込みといったリスクも潜んでいます。そんな中、LINEみらい財団と常葉大学は、中高生向けに新たな情報モラル教材「ネットの書き込みに対する上手なリスクの見積もり方」を共同開発しました。この教材は、SNSの利用に伴うリスクを学ぶことを目的としており、2024年2月11日の「セーファーインターネットデー」に向けての取り組みです。
教材の目的と内容
この情報モラル教材の主な狙いは、中学生や高校生たちがインターネット上での発信リスクを正しく理解し、適切な行動をとることができるようになることです。教材では、シチュエーション別にテキストコミュニケーションの特性や、悪質なSNS投稿への対処法を学べます。これにより、学生たちは自身の言動がどのように影響を及ぼすかを考える力を養います。
SNS利用の現状と問題点
こども家庭庁の調査によると、中学生の約80%、高校生の90%以上がスマートフォンを所有している現在、SNSでのコミュニケーション機会は増えています。しかし、SNSが普及する中、若年層における悪口やいやがらせの被害も増加しているという報告があります。このような環境では、適切な情報モラルの育成が非常に重要です。
教材の具体的な取り組み
「ネットの書き込みに対する上手なリスクの見積もり方」教材は、以下の3つのポイントから構成されています。
1.
リスクをグラデーションとして理解する
書き込み内容や投稿場所によってリスクがどのように変わるかを学生たちに考えさせ、明確な基準がないことを理解させることが重要です。
2.
悪質な書き込みへの対応法を考える
被害に遭ったときに誰に相談すればよいか、どのような行動が望ましいのかを具体的に考えるワークショップを通じて学びます。
3.
周囲の影響を把握する
単に加害者や被害者だけではなく、周囲の人々の行動も考慮に入れてリスクを見積もる重要性を学びます。
教材の利用と今後の展望
この教材は、本日からLINEみらい財団の公式サイトで無料でダウンロード可能です。また、2025年4月からは中学校・高校を対象にしたオンライン授業も本教材を利用して実施予定です。そして、教材は現在82の教育機関で活用されており、さらなる普及が期待されます。
LINEみらい財団は今後も教育の現場に適した情報モラル教育を推進し、子どもたちが安全にデジタル社会で生活できるようサポートしていく予定です。学校や家庭でぜひこの教材をご活用ください。
まとめ
LINEみらい財団と常葉大学が共同で開発した「ネットの書き込みに対する上手なリスクの見積もり方」は、中高生にとって非常に有意義な教材です。デジタル時代に生きる彼らに必要な情報モラルを身につけさせることが、これからの社会をよりよくする第一歩となるでしょう。