令和7年度全国戦没者追悼式における総理大臣の強い思い

令和7年8月15日、全国戦没者追悼式が開催され、天皇皇后両陛下を始めとする多くの著名人や戦没者の遺族が参列しました。今回の式典では、内閣総理大臣の石破茂氏が心に響く式辞を述べ、戦争の悲劇を忘れず、平和を願う想いを表現しました。

総理は、まず戦没者への深い哀悼の意を示し、300万を超える命が奪われた歴史を振り返りました。戦場で家族と祖国を思いながら命を落とした方々や、原爆、空襲、沖縄での地上戦で犠牲となった方々の苦しみを想起し、深い敬意を表しました。「すべての御霊の御前にあって、御霊安かれと、心より、お祈り申し上げます」との言葉は、真摯な願いとして参加者の心に刻まれました。

さらに、未だ帰還を果たされていない多くのご遺骨の問題にも触れ、「一日も早くふるさとにお迎えできるよう、全力を尽くします」と、政府の姿勢を示しました。戦争から80年経過した今、新しい世代が増える中で忘れ去られがちな戦争の傷跡について、総理は「戦争の惨禍を決して繰り返さない」と強い決意を示しました。

80年間、我が国は平和国家としての道を歩んできたことも忘れてはなりません。石破氏は、世界平和と繁栄に尽力し、恒久的な平和への行動を続ける重要性を訴えました。「悲痛な戦争の記憶」と「不戦に対する決然たる誓い」を未来の世代へ受け継ぐことの大切さを強調し、次世代への教育の必要性にも言及しました。

今回の追悼式は、ただ過去を振り返るだけでなく、平和への誓いと未来への希望を新たにする場でもありました。戦争の記憶を風化させることなく、次世代にどう伝えていくか。これが私たち全員に課せられた大きな使命であることを総理の言葉から感じ取ることができました。

式辞の終わりに、再度戦没者の御霊に平安を、遺族に多幸を祈る言葉が捧げられ、その言葉は出席者の心に静かに響き渡りました。日本の未来を担う私たちが、平和の大切さを改めて認識し、戦争がもたらす痛みを忘れないよう努めなければならないという思いを一層強くした瞬間でした。

全国戦没者追悼式は、単なる儀式ではなく、歴史を学び、未来へつなげるための重要な機会です。私たちもまた、この思いを心に留め、平和を築くために何を成すべきかを考えていきたいと思います。