夏川草介の新たな挑戦、『エピクロスの処方箋』が皆様に届けるメッセージ
現役医師として臨床の現場で日々命と向き合っている夏川草介さんが、新作小説『エピクロスの処方箋』を2025年9月29日に刊行します。本作は、彼の代表作『スピノザの診察室』の待望の続編で、命や幸福に関する深い問いかけを行う物語です。
物語の舞台とテーマ
本作の主人公、内科医の雄町哲郎は、大学病院でのキャリアを経て町の病院へと移ります。意図せず地域での医療に従事することになった哲郎は、そこで出会う様々な患者やその家族、医師仲間との交流を通じて、人の命の重さや生きることの意味を考えさせられます。彼は新たな難手術に挑む中で、自身の医師としての在り方、人間としての幸せを探求していきます。
本書のタイトルに連なる「スピノザ」と「エピクロス」は、夏川さんが哲学を通じて得た教えを象徴しています。特に、エピクロスが提示した「心に悩みがなく、肉体に苦痛がないこと」が幸福の基本的な要素であると説く点を掘り下げ、現代社会における人間関係の重要性にも言及しています。
読者へのメッセージ
夏川さんは、読者に向けて「幸福とは何か」を問いかけます。彼は、環境によって与えられるものなのか、または自分で作り出すものなのか、幸福と快楽の違いは何かを考える重要性を伝えています。臨床現場での経験が、彼の思考をより深めているのです。彼は「この物語が多くの人の足元を照らす、温かな灯火となることを願っています」と語り、今回の新作が現代人にとっての幸せの手掛かりを提供したいという意志を示しています。
物語の魅力
『エピクロスの処方箋』は、哲郎という主人公を通じて様々な人間模様や道徳的なジレンマ、生命の意味と幸福感を深く掘り下げています。彼の周囲には個性豊かな医師たちが存在し、それぞれの考え方や価値観が物語に彩りを加えています。コミュニケーションの難しさや、他者とのつながりの大切さが描かれることで、読者は思わず自分自身の人生と重ね合わせ、心温まる感動を得られることでしょう。
書籍の詳細
『エピクロスの処方箋』は360ページの上製本で、定価は1,980円(税込)です。ISBNは978-4-910576-05-3であり、装画は五十嵐大介氏が手掛けています。また、電子書籍としても同日発売される予定です。
夏川草介さんは、過去に『神様のカルテ』でデビューを果たし、それ以後、多くの作品が映画化されるなど、読者に支持されています。彼の作品には常に人の命や幸福に対する深い洞察が存在しており、新作でもそれは健在です。彼の新たな物語にぜひ触れてみてください。
詳しい情報は、特設サイト【https://natsukawa-suirinsha.jp/】をご覧ください。