未利用魚を通じて海の未来を考える特別イベント
静岡県熱海市にある「リゾナーレ熱海」で、2026年7月13日に行われた特別イベント「Fisherman's Academy ~夏休みの自由研究~」が注目を集めました。イベントには、地元の熱海市立第二小学校の3年生22名が参加し、未利用魚の活用法やその背景について学ぶ機会が提供されました。このプログラムは、未利用魚の廃棄を減らす取り組みを行う地元の魚屋と連携し、未来の海について考えるためのものです。
未利用魚とは?
未利用魚は、サイズや鮮度の問題から市場で取引されずに廃棄される魚を指します。漁獲された魚の約30〜35%が廃棄されている現状は、世界的な水産業の問題とされています。リゾナーレ熱海は、この社会的課題に注目し、地元の漁師と協力しながら、未利用魚の活用を推進しています。
参加者の学びの場
イベントでは、熱海魚市場でのレクチャーが行われました。天候にも恵まれ、特別な学びの空間が作られました。魚市場の代表、宇田勝氏が進行役となり、未利用魚についての問題点やその解決策を紹介しました。子どもたちは実際に魚を捌く様子を見学しながら、形や匂いを体感しました。
「未利用魚という名前の魚は存在しない」という宇田氏の言葉は、参加した子どもたちに強い印象を与えました。流通の都合で「未利用」とされる魚でも、それぞれに特性に合った調理法や美味しさがあることを知り、真剣な表情で耳を傾けました。
未利用魚を使ったランチづくり
その後、参加者はリゾナーレ熱海のレストラン「スタジオビュッフェ もぐもぐ」に移動し、未利用魚を用いたランチを制作しました。子どもたちは、ホテルスタッフの指導のもと、ハンバーグやフライなど、未利用魚を利用した料理作りに挑戦しました。調理中には、未利用魚の特性を生かした調理法を考える場面もあり、子どもたちは活発に意見を交わしました。
振り返りと感想
ランチを味わった後、参加者はワークシートを用いて学びを振り返る時間を持ちました。熱海魚市場での体験やランチ作りの内容を思い出し、どのような問題があるのかを整理しました。子どもたちの中からは「熱海魚市場に行って、知らない魚がたくさんあって驚いた」「捨てられてしまう魚が可哀想だと思った」などの感想が寄せられました。
教諭やプログラムスタッフも、子どもたちの理解の深まりや興味を持つ姿に感銘を受け、自身の教育方針を再確認する機会となったようです。イベントの企画を担当した高橋萌海さんは、子どもたちが「未利用魚でも工夫すれば美味しく食べられる」と気づく姿を見て、達成感を感じたと語りました。
終わりに
「Fisherman's Academy」は、2024年から本格展開される予定です。地域の子どもたちに海の重要性や食の大切さを伝える場として、今後も様々な形で継続していくことを期待されています。食物や海の恵みについての理解を深める貴重な体験を通じて、未来を担う子どもたちの成長を見守りたいものです。