まちライブラリー1,000件突破
2023-03-30 11:40:06
「本」と「人」をつなぐ、まちライブラリー1,000件突破!地域に根ざした新しい図書館の形
「本」を通じて「人」と出会うまちの図書館、まちライブラリーの登録件数が1,000件突破
全国各地に広がる「まちライブラリー」は、自宅の一部を解放して運営している個人や、カフェ、ギャラリー、美容室などの店舗、さらには病院や学校など、様々な場所で活動しています。
自宅の一部を開放している個人の中には、亡くなった家族の思い出の本を紹介している人や、地域情報を提供している人、誰でも気軽に本を借りられる「本の巣箱」を設置している人がいます。
カフェやギャラリーなどでは、本を通じて顧客とのコミュニケーションを深め、地域の人々とのつながりを育んでいます。また、事務所や歯科医院、クリニックなどでも、治療以外の目的で利用できる本のある場所として、地域住民に親しまれています。
廃校になった学校や古書店、ゲストハウス、学習塾などでもまちライブラリーが誕生し、公園やカフェなど特定の場所を持たない人たちも、本にまつわるイベントを開催したり、読書会を開催したりと、様々な形で活動しています。
まちライブラリーの多様な活動
北海道千歳市の「まちライブラリー@ちとせ」では、利用者が特技を活かしたミニイベントを多数開催しており、学生から高齢者まで幅広い層が利用しています。
大阪府大阪市のショッピングモール内にある「まちライブラリー@もりのみやキューズモール」は、約2万冊の蔵書を有し、月間約2,500冊が貸し出されています。
一方、公共図書館に併設されているまちライブラリーでは、ボランティアが運営を担ったり、地域ぐるみで活動が行われたりしています。大学キャンパス内にも、大学図書館とは別に地域とつながるためのまちライブラリーが設置されています。
さらに、日本だけでなく、アメリカやイギリスでも、日本語の本を中心とした蔵書の貸し借りが活発に行われています。
まちライブラリーのしくみ
まちライブラリーは、活動趣旨に共感した人がオーナーとなって、本棚や場所を整備し、運営を行う、地域に根ざした図書館です。
開館日数や運営方法はオーナーが自由に決められるため、無理なく運営を継続できることが特徴です。
まちライブラリーでは、持ち寄る本に「みんなの感想カード」が添えられています。このカードには、寄贈者からのメッセージや、読んだ人からの感想が書き込めるようになっており、寄贈者はその感想を楽しみにライブラリーを訪れます。
また、「植本祭」と呼ばれる小規模なイベントを開催することで、参加者同士が親しくなり、小さなコミュニティが生まれます。「植本祭」は、参加者が本について自由に語り合い、そのライブラリーの本棚に自分のオススメの本が植えられていくイメージで、関わる人々にとって居場所となる工夫の一つです。
一般社団法人まちライブラリーの沿革
一般社団法人まちライブラリーは、2005年に礒井純充氏が中心となり設立された「サードプレイス研究会」を前身とし、2013年に設立されました。
2013年4月には、大阪府立大学(現 大阪公立大学)のサテライトキャンパス内に「まちライブラリー@大阪公立大学」が誕生しました。その後、2015年には立命館大学キャンパス内に「まちライブラリー@OIC(立命館大学大阪いばらきキャンパス)」と、商業施設内に「まちライブラリー@もりのみやキューズモール」が誕生し、活動が拡大していきました。
一般社団法人まちライブラリーは、各地のまちライブラリーオーナーの活動のヒントとなる書籍や情報誌を発行しており、近所にあるまちライブラリーに足を運んでもらうきっかけ作りにも力を入れています。
まちライブラリーオーナーについて
まちライブラリーオーナーとして登録している運営者の74%は個人または小規模団体です(2023年3月28日現在)。
個人でも気軽に始められる点が、まちライブラリーの広がりの要因の一つと考えられています。
まちライブラリーが地域に広がる
まちライブラリーは、国内では愛媛県を除く46都道府県、海外では5か国に登録されています(2023年3月28日現在)。
個人の活動から始まったまちライブラリーは、地域に広がり、オーナー同士のつながりも生まれています。
まちライブラリーの未来
「本」を通じて「人」と出会うまちの図書館であるまちライブラリーは、地域住民にとって大切なコミュニティ空間として、今後も発展していくことが期待されています。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人まちライブラリー
- 住所
- 大阪府大阪市中央区内平野町2-1-2アイエスビル3F
- 電話番号
-
06-6809-3152