フジテレビの「アイアンシェフ」がインドネシアに進出
フジテレビが製作・放送を手掛ける人気料理バトル番組「アイアンシェフ」が、2024年2月下旬よりインドネシアの地上波局TransTVで放送されることが決定しました。この新展開は、日本の食文化を広める一環として位置付けられており、インドネシア市場における「アイアンシェフ」の存在感を高めることを目指しています。
放送に先立ち、2月9日からは日本のメニューを提供するレストラン「Dapur Iron Chef(料理の鉄人の台所)」とのコラボレーションキャンペーンが行われます。このレストランは、ジャカルタの大型ショッピングモールPlaza Senayan内にオープンし、現地の食ファンに日本食の魅力を伝えることを目的としています。
このプロジェクトは、日本政府が進める「クール・ジャパン」戦略の一環で、経済産業省が最重点地域と位置付けるインドネシアにおいて、日本食のブランド力向上を図ろうとしています。「アイアンシェフ」の放送を通じて、日本食のイメージアップに寄与することが期待されています。
実際、過去には「料理の鉄人」のフォーマットが78カ国で放送されており、特にアメリカでの成功が目を引きます。そこで得た人気はUKやオーストラリアに波及し、さらにタイやベトナムでも現地版が制作されて好評を博しました。インドネシアにおいてもその勢いを引き継ぎたいとしています。
コラボメニューとプロモーション
新しい展開の一環として、「料鉄」というブランド名で、インドネシアの消費者向けに特別なコラボメニューが開発されます。
- - 鉄人坂井とのコラボメニュー:洋梨ローストのポップオーバー(ブランド名Spoon Bread, 社名Mother's inc.)
- - 鉄人陳とのコラボメニュー:四川マーラーブラックラーメン(ブランド名麺家いろは, 社名 天高く)
加えて、公式SNSである「料鉄」Facebook(フォロワー7万人以上)やTwitterを通じて、地元のユーザーに口コミを促進します。また、過去の「料理の鉄人」の映像がウェブで放送され、視聴者の関心を高める仕掛けも用意されています。
これらの取り組みを通じて、フジテレビは「料理の鉄人」ブランドの影響力をさらに広げ、海外市場での競争力を高めていく考えです。
TransTVと今後の展望
インドネシアで放送を行うTransTVは、経済顧問のChairul Tanjung氏が率いるCT Corp傘下のテレビ局です。この新しいテレビ局との提携により、フジテレビは現地の食文化に適応した展開を進めることが可能になります。
また、Dapur Iron Chefは、進出を目指す日系外食企業の味覚を試せるプラットフォームともなるため、今後の展望としては、法人設立から資金調達、店舗開発、スタッフ紹介などの多面的な支援を行うことで、両国の交流がより一層深まることが期待されます。
フジテレビは「料理の鉄人」の海外展開を進めることでグローバルなブランドイメージを構築し、日本食の魅力を発信し続けることを目指しています。