介護福祉業界での新たな挑戦
株式会社ケアのバトンが、介護福祉業界に特化した事業承継マッチングサイト「ケアのバトン」を2026年1月20日に正式にリリースしました。当日は「インクルーシブを考える日」としても知られ、障害者の権利を保護するための活動を推進する一環として、注目を浴びています。
この新しいプラットフォームは、介護・福祉・医療業界で直面している深刻な人手不足や事業継続の難しさに応え、事業承継という選択肢を提供することを目的としています。特に営業の現場では、過去最多の倒産件数が報告されており、業界全体が大きな危機に直面しています。東京商工リサーチの調査によれば、2024年には172件の介護事業者が倒産し、612件が休廃業・解散しました。これは前年比で40.9%と、実に多くの事業者が市場から消えてしまうという状況を示しています。
安心して事業承継ができる仕組み
「ケアのバトン」の最大の特徴は、買い手がどのような想いを持って事業を承継したいのか明示する点にあります。このオープンなマッチングにより、信頼できる人に事業を託け入れ、安心して次世代へとケアをつなげることが可能となります。買い手候補者の介護福祉に対する理念やメッセージを確認することができ、事業の特性に合わせたパートナー探しが実現します。
また、売り手企業にとっては、登録から成約まですべてのプロセスが無料で利用できるため、経済的負担を大幅に軽減することが期待できます。買い手にかかる手数料は、承継が成立した時点でのみ発生し、2.5%の低コストを実現しています。このビジネスモデルは、介護福祉業界での健全な経営を促進すべく設計されています。
今後の展望とサポート体制
今後このプラットフォームでは、まず「買い手向け」機能が優先的に提供され、売り手向け機能は順次追加されていく予定です。特に「実際にユーザーが利用すること」を最優先に考えており、様々なフィードバックを基に継続的な改善を行なっていく方針です。
さらに、経営相談をビデオ通話で無料提供し、資金調達や事業承継に関する個別相談にも対応しています。すでに介護福祉業界で活動している方はもちろん、介護事業の新規参入を考えている方など、幅広いユーザーにとって価値あるサポートが整っています。
経営者たちの思い
代表取締役の田中康雅氏は、「介護福祉事業の倒産や経営危機が続く中で、事業承継の重要性を強く感じています。利用者との関係やスタッフの雇用を引き継ぐことは、ビジネスの数値以上に大切です」と語ります。さらに、取締役CTOの井之前辰信氏も同様に、「質の高いケアを次世代に残すためには、事業承継のマッチングが不可欠です」と、技術的な視点からの取り組みの重要性を強調しています。
クラウドファンディングの挑戦
現在、介護福祉の廃業問題解決に向けた事業承継AI開発に向け、クラウドファンディングを実施中です。集まった資金の80%は、障害を持つ人々の働く機会の創出につながる形で投資され、社会課題解決に向けた事業開発が進められます。詳細は
こちらのリンクで確認できます。
「ケアのバトン」は、単にビジネスとしての機会を提供するだけでなく、業界全体の持続可能性に貢献することを目指しています。今後の展開に、ぜひ注目していきたいところです。