アフリカに届く日本の医療の未来
はじめに
アフリカ、特にタンザニアでは、医療サービスへのアクセスが問題となっています。ここで取り組まれているのが、NPO法人AfriMedicoによる配置薬事業です。この活動は、医療資源の不足や施設へのアクセス困難を解消し、もっと多くの人々が当たり前に医療を受けられる環境を提供することを目的としています。
AfriMedicoの始まり
AfriMedicoは、2013年12月に誕生し、2016年にはタンザニアのBwama村で配置薬事業を開始しました。これは、日本の伝統的な「富山の置き薬」の仕組みをアフリカに応用したものです。「置き薬」とは、家庭や公共の場に必要な薬を置いておくシステムであり、実際に使用した分だけを後で支払うという柔軟な形を取っています。この方式により、患者は長時間病院で待つ必要がなく、必要な時に必要な薬を手に入れることができます。
置き薬の有用性
すでに海外で導入されている置き薬の事例では、病気の重症化防止や医療に対する理解が深まるといった効果が確認されています。また、AfriMedicoは、都市から離れた地域の家庭に対してこのシステムを紹介し、より良い医療を提供することを目指しています。
調査活動と医薬品教育
AfriMedicoの活動の一環として、医療環境の調査も行っています。タンザニアでは、国勢調査に相当する精度の高いデータが得られないため、彼ら独自のネットワークを通じて、現地で求められている医薬品や医療サービスを調査し、そのニーズに対する適切な対応を志しています。また、医薬品を通じた医療教育や知識啓発のために、セミナーや冊子を活用して、正しい医薬品の使用法や病気の予防法を広めています。
国内での情報発信
日本国内でも、AfriMedicoはアフリカの医療環境についての理解を深めるために様々なイベントを開催しています。アフリカには多くの病気が存在し、求められる薬剤が何であるかを広く知らしめることで、人々の関心を高めています。
私たちにできること
日本では、医療が発達した結果5歳未満で命を落とす子どもは年間3人に1,000人とされていますが、アフリカではその状況が異なります。AfriMedicoは、日本の伝統療法を通じて、アフリカの子どもたちに必要な医薬品が手に入る環境を提供し、すべての子どもが笑顔で健康でいられるよう努めています。「置き薬」の継続的な運用で、多くの命を救う可能性があるのです。
終わりに
AfriMedicoが展開する配置薬事業は単なる医療提供のサポートにとどまらず、アフリカ全体の医療環境の改善に向けた大きな一歩となっています。私たちが持つ医療の知識と経験を通じて、未来のアフリカがより健康で豊かになることを目指しています。詳しい情報は公式ウェブサイトをご覧ください
AfriMedico。