管理職の昇進意欲とキャリア意識に迫る2025年版調査
今回はマイナビが発表した「管理職のキャリア意識と昇進意欲に関する調査2025年版」について詳しくお伝えします。この調査は、正社員として働く男女を対象に実施され、多くの注目を集めています。
調査の概要
調査は2025年の4月に行われ、約4,312件の有効回答が得られました。対象となったのは役員を除く10代から70代の正社員。調査内容は、管理職の昇進や昇格に関する意識について多角的に分析されています。
昇進意欲の全体像
調査によると、正社員全体の昇進・昇格意欲は46.2%とされています。この数字は役職別で見た場合、特に課長級が61.1%と最も高く、部長級が59.0%、係長・主任級は57.8%と続きます。一方で、一般社員の昇進意欲は41.0%に留まっており、部下を持つ管理職は63.6%と高い意欲を示しました。
調査によると、昇進を望む理由の圧倒的多数は「給与を上げるため」で、その割合は72.9%に達しました。部下のいる管理職は、自己成長や理想のキャリア作り、責任ある仕事へのチャレンジといった理由が一般社員よりも高く見られました。
昇進後の満足感
93.8%の課長級の管理職が、昇進・昇格して「良かった」と感じています。これは部長級の93.7%、係長・主任級の91.1%と高い割合で推移しています。ただし、部下がいるか否かで得られる満足感に差が見られ、部下のいない課長級の満足度は低下傾向にあることが明らかになりました。
自己評価と他者評価
自己評価において、管理職の47.8%が「自他ともに低評価」との認識を持っており、特に課長級では51.9%に達します。この結果は、評価に対する意識の乖離を示唆しています。自己評価が低いと、キャリアの成長に対する意欲にも影響を及ぼす可能性があります。
他者からの支援状況
調査では、約8割の管理職が他者からの支援を得ていると回答していますが、役職に応じてその実感には差が見られました。部長級では86.5%が支援を感じている一方、課長級は75.5%と下回ります。この格差が管理職としての業務への満足度や昇進意欲に影響を与えているのではないかとも考えられます。
結論と今後の展望
今回の調査を通して、管理職における昇進意欲やキャリア意識の現状が明らかになりました。昇進・昇格が期待される日本企業においても、部下を持たない管理職の昇進意欲の低下や、評価の認識に関する問題が浮き彫りとなっています。この結果を踏まえて、企業側も見直しを迫られる時期が来ているのかもしれません。
今後もこのトピックに注目し、変化を追い続けることが重要です。