革新的な水漏れ検知技術「バッテリレス漏水センサ」
全く新しい技術を駆使したバッテリレス漏水センサが、エイブリック株式会社から米国およびEU市場に登場しました。この製品は、同社の特許技術であるCLEAN-Boost(TM)を活用し、わずか水滴一つで水漏れを検知する能力を持っています。
CLEAN-Boost™技術とは
CLEAN-Boost(TM)技術は、非常に小さなエネルギーで動作するエナジーハーベスティング技術です。一般的なセンサと異なり、この技術では電池を必要とせず、周囲の微弱なマイクロワットレベルのエネルギーを集めて電荷として蓄え、さらにそれを昇圧します。これにより、電波を発信できる仕組みが実現しています。この新たなアプローチは、エネルギー効率を劇的に向上させ、環境にやさしい製品の開発に寄与しています。
製品の主な特徴
このバッテリレス漏水センサは、設置が非常に容易で、大掛かりな工事が不要なため、従来のシステムに手を加えることなく、どこにでも取り付けることができます。さらに、このセンサは初期段階で水漏れを検知し、被害の拡大を防ぐことができます。
- - 機能面の強化: 新モデルでは、通信距離が従来の約2倍に向上し、動作温度が最大85℃にまで対応可能になりました。このため、高温な環境でも安心して使用できます。
- - 環境への配慮: バッテリーレス設計により電池交換の手間が不要で、廃棄物の削減にもつながります。
用途
エイブリックの新たなセンサは、様々な用途に対応しています。工場内や研究所など水漏れが懸念される場所に設置が推奨され、自動車部品工場や食品加工工場など、非常に重要な施設での使用が期待されています。建物が古くなり、配管の強度が低下している場合や、高温下での運用が求められる環境では、水漏れの早期発見が特に重要です。
データセンターの水漏れリスク
特に今後データセンターはその数を増す傾向にあり、サーバールームでの水漏れは致命的な事態を引き起こす可能性があります。この新製品は、3滴の水漏れでも感知する高感度な技術を持っているため、迅速な対策が可能になります。
導入実績
日本市場では、エイブリックのバッテリレス漏水センサは650以上の無人施設で導入され、顧客から高い評価を受けています。特に東日本大震災を経験した施設では、水漏れによるリスク管理が重要視されています。また、さまざまな活用事例として、馬の出産時における発汗検知や植物の樹液量のモニタリングなど、広範囲での適用が期待されています。
最後に
エイブリック株式会社の社長、田中誠司氏は、「バッテリレス漏水センサを欧米市場に提供できることを嬉しく思います。この技術は、既に世界中で認められています」と述べています。この製品は、環境負荷を軽減し、漏水リスクに対する最良のソリューションとしての可能性を秘めています。
製品の詳細に関するリンク:
エイブリック製品ページ