ワコールホールディングス、DX銘柄に2年連続選定
株式会社ワコールホールディングス(以下、ワコール)は、京都に本社を置く企業で、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「DX銘柄」に、2025年度も2年連続で選ばれました。これにより、ワコールのデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みが再び評価された形です。
DX銘柄とは
「DX銘柄」とは、東京証券取引所に上場する企業の中で、企業価値の向上を目指すDXの取り組みと成果が顕著である企業を選定するもので、2025年度は31社が選ばれました。ワコールは、2021年度からは「DX注目企業」として3年連続で選ばれ、2024年度には「DX銘柄」に初めて選定されたことから、今回の再選はその結果とも言えます。
企業の進化と戦略
ワコールは「自分らしさのエンパワーメント」をテーマに掲げ、これまで以上に顧客への商品やサービスの提供を強化しています。そのための戦略には、サプライチェーンの再構築や管理基盤の強化が含まれています。
DXの視点からは、デジタル技術を活用して顧客との関係を深化させ、パーソナライズされた体験が提供できることが求められています。
執行役員でグループDXマーケティング担当の篠塚厚子氏は、DX銘柄に選ばれたことを大変光栄に思っており、今後もお客様一人ひとりに合わせたサービスの提供に注力したいと述べています。彼女は、顧客の「未来の日常」の「当たり前」にどのようなものが含まれているかを起点にビジネスを進化させたい意向を示しています。
DXを支える主な取り組み
ワコールのDX推進にあたり特に注目されるのは、3D計測サービス「SCANBE」です。このサービスは、顧客の体型を3Dで計測することで、オンラインとオフラインの両方で一貫した顧客体験を提供しています。さらに、得られたデータは、他業種とのオープンイノベーションに活用され、新たなビジネスの創出にも寄与しています。
2024年3月には、有料コンテンツとして「わたしを知る骨格診断」をリリースする予定で、すでに注目を集めています。
DX銘柄選定の評価ポイント
ワコールがDX銘柄に選定された際の主な評価ポイントは以下の通りです。
- - 経営トップの関与: 経営者がDXの進展について現場を視察し、フィードバックを重視している点が評価されました。
- - 情報開示: 3D計測サービスの利用状況や購買行動について正確に情報を開示し、投資家との対話を通じて進捗を発信する姿勢が評価されました。
- - 企業価値への貢献: 従来のビジネスモデルからの延伸として3D計測サービスを活用し、新たな顧客体験を提供した点が評価されています。
今後の展開
今後ワコールは、多様化する消費者のニーズに応じて、パーソナライズされた体験の提供や新たな価値創造を進めていきます。「美・快適・健康」をテーマにしたサービスをさらに充実させ、持続的成長と社会貢献を実現する姿勢を貫くとしています。
結論
総じて、ワコールホールディングスはDX銘柄に選ばれることで、デジタル変革を推進する企業としての地位を確立しました。顧客との関係を深めるためのサービスの向上を続けつつ、今後も進化を続けることでしょう。