MARZA×Unity:新映像制作
2016-03-17 12:00:02
MARZAとUnityが実現する、革新的な映像制作技術
MARZAとUnityが拓く、革新的な映像制作の世界
日本のCGアニメーションスタジオMARZAと、ゲーム開発プラットフォームのUnityが共同開発した「MARZA Movie Pipeline for Unity」は、映像制作業界に大きな変革をもたらしています。この画期的なパイプラインにより、ハリウッドレベルのクオリティを誇る映像作品が、かつてないスピードで制作可能になったのです。
2016年、MARZAはGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)で、Unityエンジンを用いて全編レンダリングされた短編映像作品「THE GIFT」を発表しました。この作品は、MARZAが培ってきたハリウッドスタイルのワークフローにUnity技術を融合させた、先進的な取り組みの結晶です。
Unityがもたらす圧倒的な効率性と表現力
従来のプリレンダー方式と比較して、「MARZA Movie Pipeline for Unity」はGPUを活用することで、レンダリング速度を飛躍的に向上させています。これは、制作期間の大幅な短縮、ひいてはコスト削減に繋がる画期的な成果です。
さらに、Unityの高い表現力によって、これまでゲームエンジンでは表現が難しかった、躍動感あふれるキャラクターの動きや、繊細な質感表現が実現可能になりました。特に、キャラクターの肌、瞳、毛髪といったディテール表現は、高い評価を得ています。
革新的なワークフロー:Unityによる可能性の拡大
「MARZA Movie Pipeline for Unity」は、映像制作手法そのものを変革します。Unityを活用することで、ゲーム、VR、ARなど、様々なプラットフォームへの展開が容易になり、データの共有や制作ラインの統合もスムーズに行えるようになります。
これにより、デジタルコンテンツ開発全体に大きなインパクトを与え、制作工程の効率化、多様なプラットフォームへの対応、そしてコスト削減など、多くのメリットが生まれます。
主要機能:高度な表現力と効率性を両立
豊かなアニメーション表現の追及
Unity社と共同開発したAlembic Importerを使用することで、複雑なアニメーションやVFX表現をUnity上で再現可能に。
近代的な質感表現の導入
Skin Shader、Eye Shader、Fake Fur Shaderなど、高度なシェーダー技術によって、リアルなキャラクター表現を実現。
Shot Scene自動構築
必要なデータ(アセット、カメラ、アニメーション)が自動的に読み込まれるため、即座に映像を確認できます。構築後のシーンに対するアセット更新にも対応しています。
UnityからComposite Softwareへのスムーズな連携
Unity社と共同開発したFrameCaptureを使用し、OpenEXR形式で連番画像ファイルを出力。RenderPassによる画像成分の分離も可能です。
オープンソース化によるコミュニティへの貢献
MARZAは、開発した機能の一部をUnityおよびCG映像制作の開発者コミュニティに還元しています。Alembicインポート/エクスポート機能やOpenEXR形式でのフレームバッファエクスポーター機能はMITライセンスでオープンソースとして公開されており、誰でも自由に利用可能です。
MARZA:世界を舞台に活躍するCGスタジオ
セガサミーグループのCGアニメーションスタジオであるMARZAは、長編CGアニメーション映画『キャプテンハーロック』で高い評価を受けました。現在も、ハリウッドを舞台に『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』などの作品制作に携わっており、世界市場をターゲットにした、グローバルなCGスタジオとして、その地位を確立しています。
MARZAとUnityの連携は、日本のCGアニメーション業界のさらなる発展に大きく貢献すると期待されています。今後も、両社の技術革新から目が離せません。
会社情報
- 会社名
-
マーザ・アニメーションプラネット株式会社
- 住所
- 東京都品川区東品川2-2-20 天王洲郵船ビル18階
- 電話番号
-
03-6381-0555