高校生と企業が共創する新しい学びの形「StudyJam」
中京テレビ放送株式会社と三井物産子会社である株式会社エクオルが共同で展開するサービス「StudyJam(スタジャム)」は、企業と高校生の新しいつながりを築くためのプロジェクトです。サービス開発にあたり、これまでに多くの高校教員や教育関係者から意見を集めており、特に愛知県立豊橋商業高等学校との取り組みに力を入れています。
StudyJamとは?
StudyJamは、企業の課題解決の一環として「探究学習」の授業内容をサポートするために設計されたプラットフォームです。生徒が自ら行動し、企業の課題に対して創造的な解決策を見出すことを目的とし、動画教材とコミュニティシステムを提供しています。これにより、学生と企業のマッチングをより効果的に行うことができるのです。
豊橋商業高校との連携
豊橋商業高校は、StudyJamのサービスを利用した実証実験の場として、いくつかの新しい取り組みを展開しています。このプロジェクトは2023年にスタートし、まずはメタバース空間を利用した出前授業から始まりました。この授業では、顔を出さない特性を生かし、内向的な生徒でも率直に意見を述べることができ、教員からも高い評価を得ました。
取り組みの具体例
以下に、豊橋商業高校での具体的な取り組みを時系列に沿って紹介します。
1.
メタバース出前授業: 大手ネット銀行が参加し、メタバース空間での授業を実施。生徒たちは新たな意見を自由に表現できる環境が整い、内向的な生徒が主体的に参加する姿勢が見られました。
2.
スタジャム公式LINEを活用した取り組み: 2024年から、強化されたコミュニケーション手段としてLINE公式アカウントが導入されました。生徒は企業の課題に直接回答を行い、そのフィードバックを通じて、企業担当者と実際にオンライン会議を実施する機会が設けられています。このような環境は、生徒たちが自発的に企業課題に取り組む姿勢を促進しています。
3.
授業を通じた企業課題の取り扱い: 2025年に、セガグループとのコラボレーションが実現しました。自社ブランド商品のPRチームが高校生へのインタビューを行い、生徒たちはリアルな商品を体験し、教室内でのフィードバックを行いました。その結果、新しい形でブランド体験が叶いました。
教員と生徒の声
豊橋商業高校の校長や教員たちは、スタジャムが学校教育において新たな可能性を広げたと評価しています。便利なフォーマットを通じ、生徒が企業と連携できる点は特に大きいとされており、教師の負担軽減にも寄与しています。また、生徒たちにも新たな評定の軸が生まれ、積極的な学びが見受けられています。
今後の展望
StudyJamは今後も、全国の高校での導入を進めていく予定です。企業と学校現場の壁を取り払い、多様な連携の場を創造していくことを目指しています。豊橋商業高校の成果を踏まえ、さらなる発展に期待が寄せられています。今後も教育現場での実践的な役立ち方を模索し続けることでしょう。
豊橋商業高校について
愛知県立豊橋商業高等学校は、1906年に設立された歴史ある学校です。「社会に開かれた教育課程」としての理念を実現し、変化の激しい時代において教育の可能性を広げ、多くの生徒が学び続けられるような環境を提供しています。
まとめ
「StudyJam」の取り組みは、単なる教材提供にとどまらず、実社会の企業課題を扱いながら生徒が主体的に学ぶ機会を創出しています。今後の活動に注目が集まる中、これからの学びの形に対する期待が高まっています。