PerkUP株式会社が手掛ける観光DXの未来
観光業界で新たなデジタル化を進めるPerkUP株式会社が、シードラウンドで見事5,000万円の資金調達を完了しました。この資金は、信州スタートアップ・承継支援2号投資事業有限責任組合を通じて集められたもので、総調達額は1億円に達しました。
「旅行と未来の豊かさ」
PerkUPのビジョンは「旅が未来を豊かにする世界」。法人向け合宿・オフサイトミーティングを一括手配する「コワーケーション.com」を運営し、地域の観光事業者と企業をつなぐプラットフォームを提供しています。そして、新たに開発中の『MEETSCUL』は、地域事業者が法人からのニーズに応じて立候補する形でマッチングを行う新しい仕組みです。
MEETSCULの魅力とは
MEETSCULの最大の特徴は、地域事業者が「挙手」をして提案を行うことです。この方式により、利用者は予想外の魅力的な地域や体験を発見でき、地域事業者は新たな法人との接点を得ることができます。また、マッチング後の業務をデジタル化することで、伝達ミスの防止や、煩雑な作業の効率化が図られます。特に、食事制限への対応など、団体客ならではのニーズにも柔軟に応えることが可能になります。
資金の使途と事業計画
今回の資金は、次の四つの領域で活用される予定です。まずは、2025年4月から実施されるPoC(実証実験)に向けての準備です。次に、MEETSCULの機能拡充や地域事業者のデジタル化支援など、多岐にわたる施策が実施されます。
代表取締役CEOの浅生亜也氏は、長年にわたり宿泊施設の運営に関わってきた経験から、法人団体の手配業務が未だにアナログであることを課題視しています。彼は、この変革の必要性を強く訴え、『MEETSCUL』がその解決策になると確信しています。
地域との共創を目指す
COOの斉藤晴久氏も、地方の魅力が埋もれてしまっている現状を憂い、新しい仕組みがその解決に貢献することを目指しています。彼は、地域に眠る宝物を発見し、旅行者に正しく届けたいという強い想いを持っています。
投資家の期待
信州SS2号ファンドからの出資に対して、ミライドア株式会社の石坂颯都氏は、PerkUPの新サービスが地域事業者と旅行者を結ぶ大きな可能性を秘めていると高く評価しています。挙手型のマッチングエンジンは、事業者が持つ魅力を旅行者に最大限伝えることができる仕組みであり、データ活用による更なる進化も期待されています。
強化される運営体制
今回の資金調達を契機に、PerkUPでは運営体制の強化を行っています。新たに設立された「ローカルパートナーリレーションチーム」が地域事業者とのつながりを強化し、より良いサービスの提供を目指します。顧客の声を素早くプロダクトに反映できる体制も整え、より一層の魅力的な体験を提供できるよう努めています。
PerkUP株式会社のビジョン
PerkUPが目指すのは、単なるマッチングにとどまらない関係性の構築です。利用者と地域事業者との出会いが、単なる旅行に留まらず、深い関係性を生み出す機会となることを願っています。地域や顧客のニーズに寄り添った新しい観光の形を示す後押しとしての役割を果たすことで、観光業界の未来を切り開こうとしています。