神奈川県のTOMOMI RESEARCHが革新的AI外観検査システムを開発

神奈川県のTOMOMI RESEARCH、AI外観検査システムを開発

神奈川県に拠点を置く株式会社TOMOMI RESEARCHが、鋼材業界に向けた革新的なAI外観検査システムを開発しました。このプロジェクトは、スチールセンターにおける目視検査の効率化と安全性の向上を目的としています。従来の鋼板の疵検査は熟練した技術を必要とし、無害疵と有害疵の判別が難しいという課題がありました。また、目視検査は危険を伴う作業でもあります。TOMOMI RESEARCHの新システムは、これらの問題に対応し、安定した検査結果を提供することを目指しています。

照明技術の進化

本システムでは、照明方法を改良することで、表面の凹凸をより高精度で検出できるようにしました。この技術革新により、検査精度が大幅に向上し、より詳細な情報が得られます。機械的な制約を克服し、リアルタイムでの検査が可能になるため、製造現場での効率が格段に高まります。

稼働中装置での検査

さらに、鋼板加工装置が稼働中の状態で疵検査を行うことができる画像処理技術を採用しています。この技術は、実際の生産環境においても効率的な作業を実現し、検査にかかる時間を大幅に短縮します。製造ラインの稼働と検査を同時に行うことで、生産性の向上が期待されています。

実証実験の成功

開発されたAI外観検査システムは、無害疵と有害疵を正確に分離することが確認され、実証実験においてその有効性が証明されました。これにより、鋼板の品質管理における信頼性が大きく向上し、業界全体にとっても貢献できる成果となります。

鋼板品質管理の新たなステージ

TOMOMI RESEARCHは、伊藤忠丸紅鉄鋼と連携し、鋼板の品質管理を新しい段階へ引き上げる取り組みを進めています。この新システムによって、業界の生産性向上と作業者の安全確保が期待されます。2024年2月20日から22日に東京ビッグサイトで開催される「スマートファクトリーJapan2024」にて、実際のシステムを展示する予定です。さらに、3月11日にはDXプロジェクトの成果報告会で技術の詳細な説明と応用の可能性が紹介される予定です。

会社概要

株式会社TOMOMI RESEARCHの代表取締役である佐藤友美氏が率いるこの企業は、神奈川県藤沢市に拠点を構えており、技術革新による製造業の未来を先導しています。同社の公式サイトでは、さらに詳しい情報が公開されており、今後の活動にも期待が寄せられています。

このプロジェクトの成果は、製造業のデジタルトランスフォーメーション（DX）を促進するための重要な要素となり、多くの企業にとっての新たな道標となるでしょう。