タグ・ホイヤー、F1モナコグランプリの初タイトルパートナーに就任

2025年は、モナコグランプリの歴史において特別な年となる。これまでの長い歴史の中で初めて、レースにタイトルパートナーが名乗りを上げ、その栄誉を担うのがスイスの名門時計メーカー、タグ・ホイヤーである。F1の創設75周年を迎えるこの年に、タグ・ホイヤーが公式タイムキーパーとしての地位を再確立することもあり、この新たな結びつきは必然的な結果と言える。

モナコグランプリは言うまでもなく、F1の中でも屈指の存在感を持つレースであり、その華やかなイメージはタグ・ホイヤーとの密接な関わりから生まれたものである。モータースポーツの世界で、多くのレジェンドたちがタグ・ホイヤーの時計を愛用し続けてきた。特に、世界初の角型防水時計である「タグ・ホイヤーモナコ」コレクションは、このレースの名をより一層高める要因となっている。

モンテカルロで行われるモナコグランプリは、タグ・ホイヤーにとってただのレースの場ではなく、まさに“心の故郷”と呼べる場所である。そのため、今回のタイトル名は「フォーミュラ1 タグ・ホイヤーグランプリ・ドゥ・モナコ」となり、過去の歴史と未来への誓いを象徴するものとなった。さらに、タグ・ホイヤーはこれまでに、数多くの名ドライバーの背後にあった存在でもある。1960年代から70年代には、ホイヤーのクロノグラフを愛用していたドライバーたち、1980年代から90年代には、アラン・プロストとアイルトン・セナの激闘に寄与した。

21世紀に入り、さらなる関係性が深まった。ミカ・ハッキネンやルイス・ハミルトンらのドライバーたちが勝利を収める中、彼らの腕には常にタグ・ホイヤーの時計が輝いていた。最近では、オラクル・レッドブル・レーシングのドライバーたちもタグ・ホイヤーとの強い絆を示し、激闘を繰り広げている。

タグ・ホイヤーは、2011年からモナコ自動車クラブのパートナーとして活躍してきたが、この度の新たな契約により、さらなる盛り上がりが期待される。街角やスクリーンでの認知度が高まり、レースのあらゆるシーンでその存在感が増すことになるだろう。また、特別なロゴが制作され、あらゆる接点で使用されることで、モナコグランプリの重要性がより一層明確になる。

さらに、「タグ・ホイヤーモナコ」のクロックが新たにF1に導入され、パドックにも設置されるなど、モナコでの取り組みは今後も継続される。モータースポーツ史に輝くこの重要な出来事は、タグ・ホイヤーの名と共に語り継がれるだろう。

「このような素晴らしい時計メーカーと共に仕事ができて嬉しい。新たな契約は、タグ・ホイヤーに対する称賛と尊敬を新たにするものだ」とコメントするのはモナコ自動車クラブの会長ミシェル・ボエリ氏。

タグ・ホイヤーのCEO、アントワーヌ・パン氏も「モナコは私たちの心の故郷であり、最高の精神力を示す挑戦的なコースとして、タグ・ホイヤーの信条と多くの共通点がある。この栄誉を得ることができ、嬉しい」と語る。

この新たな歴史を刻むモナコグランプリは、タグ・ホイヤーと共に次の世代へと夢を繋いでいく。今後も注目が高まる中、モータースポーツの魅力がより一層引き立つことだろう。