女性活躍応援プログラム『ミンナハレ』概要
最近、企業における女性の活躍推進がますます重要視されています。その中で、株式会社ワコールとサントリーパブリシティサービス(SPS)が共同開発した女性活躍応援プログラム『ミンナハレ』が注目を浴びています。このプログラムは、30~40代の中堅女性社員を対象に、メンタルケアと身体の理解を通じて、キャリアの自律的形成を支援することを目的としています。
企業の現状
女性活躍推進法の施行から五年が経過し、来年四月には対象企業の範囲も拡大されることが決まり、ますます女性の社会進出に期待が寄せられています。しかし、実際には女性管理職の割合は目標の30%には程遠い11.5%となっており、多くの女性社員が育児や介護といった生活環境の変化によって職場での活躍が難しくなっています。これを受けてさまざまな取り組みが行われていますが、『ミンナハレ』は特に女性が陥りやすい「不調」と「不安」に対処するためのプログラムとして、その範囲と内容の充実を図っています。
プログラムの特徴
1. 女性社員比90%のSPSが持つノウハウ
SPSは1963年に女性社員だけでスタートした企業で、現在も社員の90%、管理職の60%が女性という実績があります。多様な働き方が可能で、企業としても厚生労働省の「えるぼし」認定を獲得するなど、女性の活躍が促進される職場環境が整っています。このプログラムでは、SPSの実績をもとに、メンタルケアや育成のノウハウが盛り込まれています。
2. ワコールとの共同開発
ワコールは、女性の身体に特化した研究を長年行ってきました。1964年には「ワコール人間科学研究所」を設立し、延べ45,000人のデータを収集。その蓄積を活かし、女性特有の身体の変化に正しく向き合うことで、社員の身体への不安を払拭し、今後のライフステージにおけるサポートを可能にしています。
3. 全面サポート
本プログラムを通じて、女性社員は自身の「体」と「心」における不安を解消し、より自分自身を客観的に理解することができます。また、自らのキャリアを周囲に依存せず、自発的に形成できるような意識を醸成することが目指されています。これにより、働きやすい職場環境が整うことで、女性の定着率の向上にもつながると期待されています。
プログラムの具体的内容
- - 対象者: 指導する後輩を持つ30~40代の中堅女性社員
- - 実施形態: オンラインで3時間×2日間のプログラム
- - 費用: 基本料金100,000円に加え、1名につき40,000円(最小実施人数10名)
このプログラムは、対象者が認知バイアスを認識し、非合理的な思い込みに対処する方法を学ぶ内容も含まれています。
今後の展望
『ミンナハレ』は、今後さらに多くの女性層、例えば20代の実務担当者やマネジャー、ワーキングマザーなどに対象範囲を広げる予定です。このような取り組みにより、企業全体での女性の活躍が進むことを目指しています。女性の持つポテンシャルを最大限に引き出すこのプログラムは、次世代のリーダーを育成し、より良い職場環境を作り上げていく契機となるでしょう。
まとめ
『ミンナハレ』は、単なる教育プログラムに留まらず、現代社会における女性の働き方を変革する可能性を秘めています。ワコールとSPSの共同開発によって生まれたこのプログラムは、より多くの女性が職場で活躍できることをサポートし、未来のビジネスシーンにおいても多様性を促進する助けになるでしょう。