第46回横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞結果
2023年4月15日、東京のホテルニューオータニで第46回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の選考会が開催されました。この文学賞は、新しい才能を発掘することを目的としており、今年も多くの作品が応募されました。応募総数は342作品ということで、選考員たちは厳しい審査の末、受賞作を決定しました。
大賞の受賞者と作品
見事大賞に輝いたのは、水沢文尾の「初髪下ろし」。水沢氏は神奈川県出身で、東京都に在住する作者であり、過去にも多くの作品を手掛けていることから、今後の活躍が期待されます。この作品には、賞金300万円と共に、「金田一耕助像」が贈られます。
物語は、美大生の洞口航が漆掻きのアルバイトをするためにある集落に向かうところから始まります。そこで出会った村の住民・淑恵は、航が到着する前に不幸にも亡くなってしまい、彼に不思議な儀式「初髪下ろし」の執行役を依頼します。この儀式は、女が亡くなるときに行うもので、死者を成仏させるための重要な儀式とされています。
物語が進むにつれ、航は村の過去や淑恵の真実に迫りますが、同時に彼自身の危機も迫ってきます。そして、儀式の危険性に気づいた航は、自らの命を守るために奔走します。読者を引き込むような緊迫感とサスペンスが感じられる作品です。
読者賞の成果
また、「初髪下ろし」は読者賞にも選ばれました。この場合、最も多く支持された作品に与えられる賞であり、初めてのW受賞となったことに大きな注目が集まっています。読者の支持、つまり一般のモニター審査員による評価により、この結果が導かれました。
選考委員
選考を行ったのは、綾辻行人、有栖川有栖、黒川博行、湊かなえの4名です。彼らは日本のミステリ界においても著名な作家であり、多角的な視点で作品の評価を行いました。
今後の展開
今後、受賞作の贈呈式と祝賀パーティーは2026年11月に東京都内で行われる予定です。受賞作品は単行本として、2026年秋に株式会社KADOKAWAから刊行されることが決まっています。また、選考の評価やコメントは「小説 野性時代」の2026年7月号で公開されることが予定されています。
横溝正史ミステリ&ホラー大賞について
この賞は、KADOKAWAが主催し、ミステリ小説とホラー小説の両ジャンルを対象とした新人文学賞です。2018年に創設されて以来、数々の才能ある作家を輩出してきました。選考基準は、年齢やプロアマを問わず、未発表作品のみが対象となっています。この賞の背後には、推理小説やホラー小説の大家・横溝正史氏の名があり、その名に恥じない作品を求め続けています。受賞作品がどのように進化し、読者に受け入れられていくのか、今後の動向が気になるところです。