「美味しい」の威力
2026-10-30 11:45:20

「美味しい」は「おいしい」を超える!商品名に隠された心理効果とは

「美味しい」は「おいしい」を超える!商品名に隠された心理効果とは



近年、商品名に使われる言葉の選択が購買意欲に与える影響についての研究が進んでいます。特に注目を集めているのが、「美味しい」と「おいしい」という二つの言葉です。どちらも食に関連する言葉ですが、意外にも「美味しい」の方が商品の高級感を引き立て、消費意欲を向上させることが分かりました。これに関連する理論が音象徴と形状象徴です。

商品名の影響を支える理論



音象徴とは、特定の音が特定の印象を与えることを指します。たとえば、小さいものには「i」の音が含まれることが多いとされ、さらに高級感を感じさせる高周波音が好まれる傾向があることが分かっています。また、濁音や音節の多さは強さや重量感を印象づけ、これが商品名にも影響します。

一方で形状象徴は、特定の形から特定の印象を連想させることです。まろやかな印象の丸い形状は乳製品、角ばった形は強い酸味をイメージさせるため炭酸飲料に適しています。つまり、どちらの理論も商品名によって消費者に与える印象を変える要素となり得るのです。

「美」という漢字への憧れ



日本語における漢字の成り立ちは非常に興味深く、「美」という漢字もその一例です。この言葉は「羊」と「大」から成り立っています。これが「神に捧げられる美しい羊」を象徴することからも、人間は本来「美」に対する強い憧れを抱いていることがうかがえます。実際に、現代では「美容」「美肌」「美食」など様々な分野で「美」という言葉がポジティブに使用されています。

研究結果の概要



本研究は、味の素株式会社と明治大学の加藤拓巳准教授による共同研究として、国際的な学会で発表され、特に「美味しい」という言葉が持つ高級感の影響を検証しました。実際に、だし、コーンスープ、味噌汁の三つの商材に対して、消費者の評価を収集しました。

具体的には、消費者の書き手目線から「美」と「おいしい」の頻出率を分析したところ、贅沢感を感じる際には「美味しい」の方が多く選ばれる傾向が明確でした。

さらに、消費者を対象にした別の研究でも、ブランド名に「美味しい」を使った場合、高級感や購買意欲が有意に高まることが示されました。「美味しい」の表記がなかった場合と比較して、確実に高級感を増す要因となったのです。

結論



この結果から、「美味しい」という言葉は、ただの形容詞ではなく、商品そのものの価値を向上させる重要な要素であることが確認されました。企業が商品名を決める際には、これらの心理的効果を十分に考慮に入れて戦略を立てるべきです。特にヘルシー食材や環境意識が高い商品のブランド名には注意が必要です。「美味しい」という言葉は、一部の健康意識の強い消費者には適合しづらい可能性があるため、商品に応じた使い方を検討することが重要です。

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