デジタルネイティブ世代が示す新しい働き方の潮流とは

近年、デジタルネイティブ世代が求める働き方やスキルに対する意識の変化が顕著になっています。株式会社Hagakureが運営するWebマーケティングスクール「デジプロ」は、2025年に入社が期待される新卒社員を対象に「仕事観とリスキリング意識」に関する調査を実施しました。この調査からは、柔軟性や自走力といった価値観が浮き彫りになり、アナログとデジタルのバランスが重視されていることが明らかとなりました。

調査の概要

2025年新卒社員の男女100名を対象にしたこの調査は、彼らの仕事観やスキル習得に関する意識を探るものでした。最も印象的なのは、自分で考えソリューションを探す姿勢です。仕事でのトラブル時には「上司・先輩に相談する」（40人）の次に「自分で考えて試行錯誤する」（20人）が続き、個人の判断が重視される傾向が見られます。また、AIを活用する姿勢も共に示され、「AIに質問する」といった新たな選択肢が浸透していることを示唆しています。

Z世代の働き方の価値観

理想的な働き方に関する質問では、「フルタイムのオフィス勤務」を希望する声が最も多く聞かれました（32人）。一方で、「ハイブリッド型」や「フレックスタイム制」を支持する意見も多く見られ、全体の半数以上が固定化されない働き方に興味を持っていることがわかります。自由度の高い働き方を望む一方で、対面でのコミュニケーションを重視する姿勢が見受けられ、柔軟性とつながりの重要性を考慮していることが伺えます。

デジタルとアナログのバランス志向

デジタルツールの使用について尋ねたところ、最も多くの新卒社員が「アナログとバランスよく使いたい」と回答しました（38人）。これは、デジタルネイティブ世代であるにもかかわらず、アナログ的なアプローチが依然として貴重であることを示しています。他に「積極的に活用したい」（32人）や、「使いすぎると逆に非効率」だと感じる人も見受けられ、テクノロジー疲れとも呼べる現象が浮かび上がります。

求められるスキルとは

さらに新社会人が「今、身につけたい」と考えているスキルのトップにはコミュニケーション力が挙げられました。次にデータ分析や生成AIの活用スキルが続き、デジタルマーケティングやプレゼンテーションスキルも上位に位置しています。特に、コミュニケーション力の重要性は、オンライン中心の大学生活を経て、リアルな対話の必要性を認識した結果だと考えられます。

結論と今後の展望

調査結果からは、若い世代が求める働き方において「柔軟性」「バランス」が重要であることがわかります。ポストパンデミック時代の働き方としてデジタル技術の活用やAIへの関心が高まる一方で、人とのコミュニケーションやアナログ的手法も重視されているのが特徴です。特に生成AIの導入以降、「ツールの使用方法」よりも「そこから得られるコミュニケーションやコラボレーション」が重視されつつあります。

このような新卒社員の意見は、企業が直面する新しい課題でもあり、研修制度やコミュニケーションの重要性が増しています。Hagakureの「デジプロ」でも、新たなニーズに応える教育・転職支援を続けていく方針です。柔軟に変化する世代の特性を理解し、彼らが最大限に能力を発揮できる環境を整えることが求められています。