NHK朝ドラで注目の小泉八雲が絵本で蘇る「ミミナシホーイチ」

小泉八雲の世界を絵本で体験

NHK朝の連続ドラマ「ばけばけ」が2025年10月に放送されることが決定し、その中でも小泉八雲の作品が注目されています。彼の名作「ミミナシホーイチ」を絵本として楽しむことができるシリーズの第2弾が、いよいよ発売されます。これは、八雲が日本の「怪談」を世界に紹介した偉人であることにも着目したもので、多くの人々が彼の怖い話に興味を持っていることを表しています。

小泉八雲、本名パトリック・ラフカディオ・ハーンは、1850年にギリシャで生まれ、アイルランド人の父とギリシャ人の母の間に生まれました。彼は移民としてアメリカに渡り、その後、新聞記者や文芸評論家としてキャリアを積みました。1890年に来日し、日本の文化や伝説に魅了された彼は、大学講師のかたわらで日本研究を進め、後に「小泉八雲」と名乗るようになります。彼の作品は日本の怪談文化を深く理解するための大きな資源となっています。

物語の概要

「ミミナシホーイチ」は、盲目の琵琶法師であるホーイチが主人公で、毎晩のように鎧武者に訪れられます。武者は、「壇ノ浦の戦い」の話を聞きたいとリクエストし、ホーイチはその話を語り続けることになります。しかし、彼の体は次第に疲弊していき、その先には恐ろしい展開が待ち受けています。この作品は、八雲の最後の著作として知られる『怪談 kwaidan』の中でも非常に有名なものですが、今度は新たな形で私たちの前に現れることになります。

この絵本の翻案は作家の円城塔氏が担当し、独自の視点から怪談の世界を再構築しています。また、イラストは長田結花氏が手がけており、彼女の迫力ある絵により物語の恐怖感が一層引き立てられます。監修は怪談えほんシリーズでお馴染みの東雅夫氏で、しっかりとした網羅性と深みをもたせています。